研究課題/領域番号 |
21H03106
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57010:常態系口腔科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
吉田 竜介 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (60380705)
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研究分担者 |
美藤 純弘 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (20240872)
樽野 陽幸 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20706824)
池亀 美華 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (70282986)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 味覚 / シナプス / 酸味 / 味細胞 / 味神経 / 情報伝達 / 遺伝子改変マウス / 伝達物質 |
研究開始時の研究の概要 |
味覚情報は味細胞から味神経線維を経て中枢へ伝達され、味の認知や快・不快の情動、様々な味覚反射が生じる。旧来より味蕾内における味細胞‐味神経線維間シナプスの存在が形態学的に示されているが、味蕾内のシナプスの機能・役割や、そこで用いられる神経伝達物質についてはまだわかっていない。本研究では、味覚器(舌・味蕾)特異的にシナプスを欠損マウスを作成し、味蕾のシナプスの役割について検討する。
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研究実績の概要 |
本年度は、前年度に引き続き以下の遺伝子改変マウスを作成した。(1)味蕾においてGABA合成酵素を欠失し、全身性にTRPV1を欠損するマウス(K5-Cre;GAD67-flox;TRPV1-KOマウス)、(2)味蕾においてシナプスを欠損し、全身性にTRPV1を欠損するマウス(K5-Cre;SNAP25-flox;TRPV1-KOマウス)、(3)味蕾においてシナプスを欠損し、III型細胞でGFPを発現するマウス(K5-Cre;SNAP25-flox;GAD67-GFPマウス) 組織化学的実験により、味蕾内でSNAP25を欠損するマウスではIII型細胞におけるSNAP25発現が欠失することを確認した。また、当該マウスは野生型マウスと比較し、味蕾内のIII型細胞の数が減少していることを発見した。味細胞の発生・維持を調べた実験系では、当該マウスにおけるIII型細胞の発生には異常がみられず、分化後の維持に問題がある可能性が示された。 行動学的解析では、味蕾内でSNAP25を欠損するマウスにおいてコントロールマウスと比較し酸味の感受性に若干の差がみられた。酸感受性には口腔内TRPV1などの侵害受容器も関与すると考えられ、引き続き今年度作成したマウスを用い行動学的解析を試みる。 一方、味蕾内でGAD67を欠損するマウス、およびGAD67とTRPV1の両方を欠損するマウスについては各種味溶液に対する行動応答は他のコントロールマウスと有意な差がみられなかった。行動解析上は明確な差がみられなかったが、今後、味神経応答解析を行うことによりよりIII型細胞のGABAの役割について詳細に調べる予定である。 更に酸味と唾液との関連性についてヒト、マウスを用いた実験で興味深い結果が得られている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マウス作成、組織学的実験、行動実験については順調にデータが得られており、当初の想定を超える興味深い結果が得られている。
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今後の研究の推進方策 |
作成したマウスの繁殖に若干の難があるため、実験に利用できるマウスが確保できるかが鍵となる。現在のところ順調に計画は進んでおり、今後神経応答解析、味細胞応答解析などのデータを加え、Top Journalへの掲載を目指す。また酸味と唾液との関連性でも興味深い結果が得られていることから、さらに詳細な解析を行っていく予定である。
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