研究課題/領域番号 |
21H03127
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
加来 賢 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (30547542)
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研究分担者 |
北見 公平 新潟大学, 医歯学系, 助教 (20804579)
柿原 嘉人 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40379938)
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50213400)
松本 雅記 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60380531)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 歯根膜 / プロテオーム解析 / 細胞外マトリックス / 組織再生 / プロテオミクス / コラーゲン / 定量的プロテオミクス / 脱細胞組織 |
研究開始時の研究の概要 |
歯根膜は細胞と細胞外マトリックスの相互作用によりその恒常性が維持されており,組織から細胞成分を除去した脱細胞組織は、三次元構造が保存された細胞外マトリックスとして組織再生に有効であると考えられる.本研究計画では,技術革新の著しい定量的プロテオミクスの技術を駆使して細胞外マトリックスの分子構成を明らかにし,その結果に基づいて脱細胞組織を歯根膜再生の基材として用いようとするものである.本研究によって得られる成果は,天然歯の長期的な機能維持を可能とし,口腔機能の維持/回復を通して健康維持に貢献する.
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研究実績の概要 |
本研究では歯根膜の脱細胞組織を未知の候補物質として扱うのではなく,細胞外マトリックス(ECM)の組成を網羅的かつ定量的に解析し,分子構成の詳細を明らかにした上で,その再生能を評価する.さらにECMの組成と構成比をハイスループットに解析可能なワークフローを構築し,脱細胞組織の再生材料とし ての品質管理を可能にする.初年度に行ったマウス歯根膜細胞から分泌された培養歯根膜マトリックスにおけるプロテオーム解析の結果,一定の組成データは得られたものの,不溶性のECMタンパクが十分に検出されていない可能性が示唆された.そこでECMの可溶化と検出効率を高めるために,化学的ペプチド開裂法と糖鎖切断を行うことにより,総検出タンパク中のECM組成は約20%から30%に増加し,ECM中のコラーゲン組成は約30%から60%に増加した.また糖鎖切断により,検出タンパクの組成には影響がなかったが,ECM糖タンパクの検出数が大幅に増加した.以上の結果から,従来のタンパク可溶化法によるプロテオーム解析では,実際の組成に比べてECM組成が少なく見積もられており,一連の前処理によって,より正確なECM組成を解析できることが示された.またヒト歯根膜組織ならびにヒト培養歯根膜細胞マトリックスにおいて,化学的ペプチド開裂法と糖鎖切断による前処理を用いて,より精度の高いプロテオーム解析を行い,ECM組成のデータを取得することに成功した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
質量分析装置とECMの網羅的データベースの使用により,マウスおよびヒト歯根膜におけるECMに特化した組成データの取得に成功した.
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今後の研究の推進方策 |
歯根膜組織の細胞外マトリックスが有する組織再生能を明らかにするために,一旦抜去したマウス上顎第一臼歯表面の歯根膜組織を脱細胞した後に再植し,その治癒経過を組織学的に解析する.対照群は非脱細胞群とし,組織の治癒経過および基質線維の再配列を評価する.変性コラーゲンに特異的に反応するプローブ(Collagen Hybridizing Peptide, 3Helix社)を用いてマトリックスの3次元的構造変化の高感度な検出を行う.組織の再生過程における細胞の波及動態を可視化するために,Cre-loxP系により細胞種特異的かつ薬剤投与依存的に多色の蛍光を発現し,その娘細胞群を長期に追跡することが可能なマウス(UBC-CreERT2 :RGBow, Gli1-CreERT2 :R26GRR)を用いる.
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