研究課題/領域番号 |
21H03149
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
仲野 和彦 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (00379083)
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研究分担者 |
大継 將寿 大阪大学, 大学院歯学研究科, 助教 (40803086)
野村 良太 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (90437385)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | Streptococcus mutans / コラーゲン結合タンパク / 脳動脈瘤 / 唾液検体 / PCR法 / エックス線結晶構造解析 / コラーゲン結合ドメイン / ミュータンスレンサ球菌 / 感染性心内膜炎 / 口腔サンプル / 抗菌薬 / 菌体表層構造 / 脳血管疾患 / 微小出血 / IgA腎症 / Gd-IgA1 / 循環器疾患 / 微小脳出血 / カイコモデル / 死菌 / ミュータンスレンサ細菌 / デンタルプラーク |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、10施設の歯学部附属病院にご協力いただき、健常者および全身疾患に罹患した患者の口腔内におけるコラーゲン結合タンパク(Collagen-binding protein; CBP)の分布に関する全国調査を行う。調査により得られた菌株を死菌処理して、in-vitro系、ex-vivo系を用いた各種全身疾患における病原メカニズムの解明を行う。さらに、in-vivo系の各実験系を応用してCBP陽性菌株の病原性の評価を行うとともに、CBP陽性菌の病原性を不活化する方法の検討を行い、CBP陽性菌による感染症の新たな治療法開発へとつながる基盤を創出する。
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研究実績の概要 |
う蝕の主要な原因細菌である Streptococcus mutansは、約10~20%の頻度で菌体表層にコラーゲン結合タンパク(Collagen-binding protein; CBP)を発現している。CBP陽性S. mutansは様々な全身疾患に関与することが示されてきているが、その詳細なメカニズムは不明である。本研究では、脳動脈瘤に罹患した患者の唾液検体からCBP陽性S. mutansの検出を行い、疾患との関連性について検討した。また、CBP陽性S. mutansの抑制法の開発を目的として、CBPのコラーゲン結合領域に着目した構造解析を行った。 脳動脈瘤患者901名から唾液検体を採取し、PCR法によりCBPをコードする遺伝子を検出した。その結果、CBP陽性S. mutansの陽性率は、直径10 mm以上の脳動脈瘤よりも5 mm未満のすべての脳動脈瘤で有意に高かった(P<0.05)。このことから、CBP陽性S. mutansの検出率は脳動脈瘤の大きさに比例するのではなく、大きくなる前に破裂する脆弱な脳動脈瘤の形成に関わっている可能性が示唆された。 CBPのコラーゲン結合能を担うコラーゲン結合ドメイン(CBD)に焦点を当て、エックス線結晶構造解析を行なったところ、CBDはN1、Linker、N2、Latchの4つのドメインから構成されることが明らかとなった。N1、Linker、およびN2は、コラーゲン分子を包み込むリング構造を形成し、LatchはN1と相互作用してリングを留める構造を形成していた。CBDの各ドメインのコラーゲン結合能をELISA法により分析したところ、N1、Linker、N2のいずれかを欠失させることでコラーゲン結合能が失われたことから、これらの構造がコラーゲン結合能に必須であることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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