研究課題/領域番号 |
21H03199
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
三宅 吉博 愛媛大学, 医学系研究科, 教授 (50330246)
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研究分担者 |
田中 景子 愛媛大学, 医学系研究科, 准教授 (40341432)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | 出生前コーホート研究 / 愛大コーホート研究 / うつ症状 / 環境要因 / 遺伝ー環境要因交互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
全てのライフステージでうつ病のリスク要因は同一ではない。世代別にうつ病のリスク要因及び予防要因を解明することは予防医学上、最も重要な課題である。 本研究では、出生前コーホート研究及び中高年を対象としたコーホート研究のベースラインデータを活用し、思春期、周産期、中年層、老年層におけるうつ症状と関連する環境要因と遺伝要因及び遺伝要因と環境要因の交互作用に関するエビデンスを多数創出する。
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研究実績の概要 |
九州・沖縄母子保健研究(出生前コーホート研究)と愛大コーホート研究ベースラインデータを活用して、思春期、周産期、中年層、老年層におけるうつ症状と関連する環境要因と遺伝要因及びそれらの交互作用に関するエビデンスを創出することを目的とする。 令和4年度、九州・沖縄母子保健研究のデータを活用した英文原著論文4編を公表した。妊娠中のトリプトファン摂取とCenter for Epidemiological Studies Depression Scale(CES-D)に基づく妊娠中うつ症状の有症率との間に有意な負の関連を認めた。妊娠中の母親の乳製品、特に牛乳摂取が多いほど、5歳時における子の情緒問題のリスク低下と有意な関連を認めた。母親において、VRK2 rs1518395とCES-Dに基づく妊娠中うつ症状との間に有意な関連を認めたが、対照群でのHardy-Weinberg equilibriumが統計学的に有意となったため論文化を断念した。追跡調査に関し、13歳時追跡調査では877名から、14歳時追跡調査では849名から思春期うつ症状のアウトカムに関する情報を得た。 令和4年度、愛大コーホート研究のデータを活用した英文原著論文3編を公表した。聴力検査を実施した1018名において、WHOの定義に基づく難聴とCES-Dに基づくうつ症状との間に有意な正の関連を認めた。65歳未満の中年層においては、その正の関連はより強い一方、65歳以上の老年層では有意な正の関連を認めなかった。AGXT2 rs180749とCES-Dに基づくうつ症状との間に有意な関連を認め、論文執筆中である。令和4年度における愛大コーホート研究ベースライン調査では、894名の方に参加いただき、令和4年度末で累計10,376名が愛大コーホート研究のベースライン調査に参加し、目標の1万人を突破した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
着実に査読のある学術誌に英文原著論文として投稿し、エビデンスとして公表している。九州・沖縄母子保健研究の追跡調査及び愛大コーホート研究のベースライン調査を実施している。遺伝子多型のタイピングも堅実に実行している。
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今後の研究の推進方策 |
現状の研究活動を継続して推進し、英文原著論文としてのエビデンスの蓄積に尽力する。
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