研究課題/領域番号 |
21H03247
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
佐藤 拓一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (10303132)
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研究分担者 |
坂下 玲子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (40221999)
田中 香お里 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 教授 (20242729)
河村 好章 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (80262757)
鷲尾 純平 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (20400260)
西方 真弓 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90405051)
佐野 拓人 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 助教 (90880592)
冨田 洋介 高崎健康福祉大学, 保健医療学部, 講師 (10803158)
真柳 弦 東北大学, 歯学研究科, 講師 (10451600)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 保健学 / 母乳 / 液体ミルク / 人工乳 / 口腔細菌叢 |
研究開始時の研究の概要 |
搾乳母乳や液体ミルクなどの人工乳を飲み残した場合を想定し、健康に及ぼす影響について、微生物学的・分子生物学的・生化学的に解析し、これを新生児の口腔細菌叢と関連付けて探求する。搾乳母乳と(母乳あるいは液体ミルクの)飲み残しからサンプリングし、4℃で12時間・24時間の保存を行い、微生物の定量、網羅的培養、および、メタゲノム解析を行う。加えて、飲み残したサンプル内に特異的に残留する微生物の代謝活性をメタボローム解析で詳細に調べ、健康に与える種々の因子について考察を行い、保健学的視点から新たな知見を提供することを目指す。
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研究実績の概要 |
産科病棟では、搾乳した母乳を小分けにして保管し、授乳後、残った母乳は再利用せず廃棄するのが一般的となっている。その科学的根拠を探るべく、微生物学的・分子生物学的解析を行った。 搾乳した直後、3時間および12時間保存後で、(1.4 ± 1.6)×10の5乗、(7.4 ± 11.1)×10の4乗、(1.4 ± 0.6)×10の5乗 CFU/mLの細菌が嫌気培養で得られた。搾乳した直後の試料から計386株を分離・純培養・解析し、その主な細菌構成はGenusレベルで、Staphylococcus(184株,47.7%),Cutibacterium(80株,20.7%),Streptococcus(62株,16.1%),Corynebacterium(15株,3.9%)であり、SpeciesレベルでS. aureus/epidermidis(184株,47.7%),C. acnes(80株,20.7%),S. mitis/oralis/sanguinis/infantis(30株,7.8%),S. parasanguinis/salivalius(32株,8.3%),P. nanceiensis(12株,3.1%),C. tuberculostearicum(10株,2.6%)であった。また、それを12時間保存した試料から計136株を分離・純培養・解析し、その主な細菌構成はGenusレベルで、Staphylococcus(57株,41.9%),Cutibacterium(49株,36.0%),Gemella(13株,9.6%),Streptococcus(9株,6.6%)であった。 一方、授乳させた直後、3時間および12時間保存では、(2.7 ± 1.7)×10の5乗、(3.0 ± 1.5)×10の5乗および(2.1 ± 2.5)×10の5乗 CFU/mLの細菌が得られた。この授乳させた場合の試料の細菌構成の解析および新生児口腔細菌叢の解析を現在、行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在、進めている解析結果について、5月の口腔衛生学会学術大会で発表できる見込みであることから。
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今後の研究の推進方策 |
16S rRNA sequence解析法およびPCR-RFLP法によって、授乳させた場合の試料の細菌構成の解析および新生児口腔細菌叢の解析を進める。
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