研究課題/領域番号 |
21H03324
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 鹿屋体育大学 |
研究代表者 |
田巻 弘之 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 教授 (40253926)
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研究分担者 |
荻田 太 鹿屋体育大学, スポーツ生命科学系, 教授 (50224134)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | 骨組織 / ひずみ / マイクロCT / 骨 / 機械的刺激 / 神経 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、骨への機械的ストレスの効果をより引き出す、骨組織側の機械刺激への感受・反応性を高めることを目的とする。特に、機械的刺激に対する「骨組織側の反応性を高める内的条件のコーディネート」へと発想をシフトする。具体的には、①メカノセンサーである骨細胞が感受刺激をどこまで遠くに広めるかという骨細胞ネットワークの粗密(加齢変化)と骨量改善との関係を調べ、②骨内支配する神経系がこのネットワーク構築に影響するか明らかにする。骨の量的、構造的、強度的評価をCT撮影や骨破断強度試験、また顕微鏡観察や生化学的分析で細胞レベルで評価する。
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研究成果の概要 |
骨への機械的刺激に対する感受性・反応性に影響する骨細胞ネットワークは運動刺激などによるメカニカルストレスを感受して、骨形成を促進する上で重要な構造的因子である。骨内支配する感覚神経のこれらとの関連、また骨量及び骨梁構造変化との関連をマイクロCT撮影、骨破断強度試験、顕微鏡観察等を用いて検討した。その結果、感覚神経の薬理的阻害は骨細胞ネットワーク、骨量、骨梁構造にネガティブな影響を示した。また、加齢により骨細胞は疎となり、骨幹部のスティフネスは高く、骨ひずみは小さく、骨量も低下した。骨内感覚神経は骨細胞ネットワークに影響し、これらは骨組織の量や構造を調整する役割がある可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、骨内を支配する感覚神経が骨細胞ネットワークと関連し、骨量や骨梁微細構造変化、骨組織の機械的特性にも影響することを示唆する結果を得た。骨への機械的刺激を広める骨細胞ネットワークは運動刺激効果の感受性・反応性に影響する因子のひとつとして理解され、新たな観点として運動処方プログラムの開発等に貢献する可能性がある。特に加齢に伴う骨組織の特性変化、骨のひずみやすさ、骨細胞ネットワークや骨内神経支配の粗密等については機械的刺激に対する感受・反応性に関与し、高齢期の高スティフネスの骨組織への運動効果改善策に意義を有する。
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