研究課題/領域番号 |
21H03352
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59040:栄養学および健康科学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
本藏 直樹 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (40518081)
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研究分担者 |
鈴木 優子 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20345812)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | 血管生理学 / 生体代謝活動計測 / 非線形光学顕微鏡 / 非侵襲生体光イメージング技術 |
研究開始時の研究の概要 |
生物は食物を摂取することで栄養素を補給し生命を維持している。その栄養素を全身に存在する細胞へ隈無く、また適切に運搬することが必須である。これを一手に担っているのが生体で唯一の物質輸送路、血管のネットワークである。血管を介した物質のやり取りが生命維持機構の根幹となり、それが崩壊すると個体の死を招く。本研究では、生体内の血管および組織を可視化し、血管からどのように栄養素が組織内の細胞に輸送され、その結果、変動する代謝活動を単一細胞ごとに計測する。これによって“いつ・どこで・どのように”エネルギーが消費され、細胞機能がどのように変動するのかを解明し、栄養供給と生体細胞生理学を直接結ぶ研究を提案する。
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研究実績の概要 |
身体(組織)の活動レベルに応じて心拍数を調整し、血流変動が生じているが、血中に存在する栄養素が、血管内皮細胞を介してどのように組織に供給されるのか、またその結果として近接細胞の代謝活動がどのような変動するのかは、全く未知であり非常に大事な問題である。これまでの申請者の研究により物質供給の場は、先に述べたように毛細血管中間~後半部位で生じるが、血管内腔からどの経路を通って、どの物質が、どのタイミングで、どの程度、組織の細胞に供給されるのかは、いまだに不明瞭である。これを前提に以下の問いに答える研究を、本申請書にて提案することで、真の生体内細胞代謝活動をモニターし、生体細胞栄養生理学の確立を目指している。 そこで、”目的1: 生体局所栄養(特にグルコース)供給の時間動態と経路を含めてメカニズムを解明する。”および”目的2: 血管から供給される栄養量と、近接する細胞の活動レベルの関係を見いだす。”を遂行目標として実験を開始した。 その結果、グルコースと類似した蛍光分子の動態を生体内の毛細血管網にて直接観察し、その分子の組織への漏れの時間経過を計測し、小分子の血管透過性を評価した。また継続してグルコースにラベルが入った物で継続して計測をおこない評価をおこなったいる状況である。また近傍の活動を捉えるためのプローブとして最新のカルシウムセンサーTGマウスを作製し、すでに血管内皮細胞や周皮細胞でカルシウムダイナミクスを計測し、生理的な条件下でダイナミックに変動する血管機能を既に捉え始めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
研究実績の概要に記載したように、すでに生体内の毛細血管網にて直接生理的変動を捉える実験を開始し、局所の活動に応じた血管の動的変動を捉え始めている。またこれに加えてグルコースダイナミクスを捉えるために、それに対応したプローブの導入をおこなっている最中であり、今年度中に生理的変動をカルシウム濃度で捉えるだけでなく、グルコースでも同時に捉える実験系を構築する予定である。
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今後の研究の推進方策 |
研究遂行は順調に推移しており、計画調書に乗っ取り遂行していく予定である。また他の研究計画との相乗効果も見込めるデータも併せてすでに捉えており、計画以上に発展していく状況が、すでに見込まれる。
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