研究課題
基盤研究(B)
過栄養・肥満は肝線維症を進展させるが、明らかな炎症所見を伴わず進展する不顕性肝線維症を多数認める。これらは水面下で進行し肝硬変へ至るため、病態機序の解明と診断・治療法の確立は喫緊の課題である。我々は近年、ACLP (Aortic carboxypeptidase-like protein)が、肝臓では肝星細胞特異的に産生・分泌されるWntリガンドであり、過栄養・肥満に伴い産生が亢進し肝星細胞を活性化させ、不顕性肝線維症を増悪させる重要分子であることを明らかにした。本研究では網羅的なオミクス解析により、ACLPを介した、過栄養・肥満惹起性の不顕性肝線維症の診断・治療法を確立し、臨床応用を目指す。