研究課題/領域番号 |
21H03501
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分61030:知能情報学関連
|
研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
来村 徳信 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (20252710)
|
研究分担者 |
溝口 理一郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 名誉教授 (20116106)
荒尾 晴惠 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50326302)
師岡 友紀 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (40379269)
山本 瀬奈 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (60796522)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
|
キーワード | オントロジー / プロセスデザイン / 設計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,看護行為と人工物製造という異なる分野を,目的(ゴール)を達成するためのプロセスの計画・設計(デザイン)として共通に捉え,状況(コンテキスト)に依存して対象物の解釈・評価の結果としての概念が異なることを「概念変容」と呼び,そのモデル化によってプロセスデザインをより実践的に深化させることを目指す研究である.両分野のコンテキスト自体の類型やその構成要素概念をオントロジーとして定義し,それに基づいて実践的なプロセスのデザインを支援するソフトウェアを実現する.
|
研究実績の概要 |
引き続き看護分野における患者の回復プロセスを主な対象として,知識モデルの拡充と,オントロジーの基礎的枠組みの洗練を目標とした.また,プロトタイプシステムの研究分担者による試用における評価結果を受けて,知識モデルの整理・拡充とプロトタイプシステムの拡張を行った. まず,知識モデルにおける個別要因とプロセスの関係性を拡充するとともに,個別要因の種類と分類について,表記も含めて見直しと再整理を行い,概念体系としての整合性と,看護学の観点からの適切性を向上させた. また,特性を表す個別要因と時間軸を解釈コンテキストとして考慮した患者の回復状態のアセスメントの結果を受けて,遅延への対処行為につなげることを狙いとして,回復状態の「要観察ノード」から評価結果を選択入力することで,回復が遅延している場合にリスクが高まる合併症のノードを要注意ノードとしてハイライトする機能をプロトタイプシステムに追加実装した.またソフトウェア画面の表示も看護分野における直感的理解に合うように改良を行った. さらに,一般的なオントロジカルな概念として,理想的/一般的な異常からの回復過程と比較した解釈行為の結果を「許容範囲」と呼び,対象の個別要因も考慮した場合は「条件付き許容範囲」と呼ぶ概念として細分化した.また,異常からの回復が遅延している場合も,それぞれ「許容範囲外遅延」と「条件付き許容範囲外遅延」と呼ぶ概念として同定・定義した.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度の目標であった知識モデルの初期版の記述とプロトタイプシステムの開発・評価結果に基づいて,本年度では知識モデルの拡充と,個別要因と時間軸を考慮した評価結果に基づいた対処行為へ結びつけるようなプロトタイプシステムの拡張ができた.
|
今後の研究の推進方策 |
上述したような対処行為として看護ケア行為を記述し,知識モデルをさらに拡充する.また,知識モデルと開発したシステムの試用と評価の検討を行い,フィードバックを収集することによる改良を目指す.
|