研究課題/領域番号 |
21H03538
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分62010:生命、健康および医療情報学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井元 清哉 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10345027)
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研究分担者 |
湯上 伸弘 富士通株式会社(富士通研究所), その他部局等, 研究員 (30417183)
植松 智 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (50379088)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | メタゲノム解析 / AI / 腸内細菌叢 / 腸内ウイルス叢 / 宿主寄生体感染関係 / ショットガンメタゲノム解析 / メタゲノム診断AI |
研究開始時の研究の概要 |
腸内細菌叢は非自己の成分の集合体でありながら、ヒト遺伝子と分業的協業的にあたかも「臓器」の様に振る舞うことが明らかとなってきた。更に、腸内に細菌以上に生息する共生ウイルスは、細菌に感染するバクテリオファージであり、腸内で細菌叢とエコシステムを形成するがその全貌は明らかではなかった。様々な疾患においてショットガンメタゲノム解析によって腸内細菌叢・ウイルス叢のデータを取得し、臓器機能を評価できるメタゲノム診断AIを構築する。疾患特異的に欠損、及び活性化しているパスウェイの同定と、個々のパスウェイに関わる腸内細菌及びその細菌に特異的に感染する腸内ファージの同定を行うための情報基盤技術を構築する。
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研究成果の概要 |
我々は、dysbiosisを伴う代表的な複数の疾患において細菌叢・ファージ叢のメタゲノム解析を行い、疾患の発症や進展に関連する機能パスウェイを抽出する技術を開発した。更に、それを是正するために共生病原性細菌に感染して溶菌できるファージ由来酵素のメタゲノムデータからの探索技術、ファージの宿主細菌を予測する対照学習を基盤とした新たな情報解析技術の開発に成功した。更に、メタゲノム解析の結果を網羅的なデータベース情報を元に解釈するためのツールを開発し公開した。これらの技術を用いて、再発性C. difficile 関連腸炎の治癒メカニズムの解明や腋臭症のニオイの原因となる菌を遺伝子レベルで解析した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
腸内細菌の構成異常によるさまざまな疾患に対する新たな治療法としてのファージ療法の開発につながる研究成果を得た。この技術は、メタゲノムデータを基盤とすることで、難培養性細菌やファージを対象とすることができ、現在、社会の脅威となっている多剤耐性菌に対する有力な対策となることが期待できる。
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