研究課題/領域番号 |
21H03599
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分63020:放射線影響関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
渡邉 朋信 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (00375205)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2023年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2022年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | 放射線被ばく影響評価 / ラマン散乱スペクトル計測 / iPS細胞 / 放射線ひばく影響 / 低線量域 / iPS細胞技術 / 個人差研究 / 光学顕微鏡 / 放射線被ばく障害 / 放射線被ばく影響 / 停戦領域 / ラマン散乱分光計測 / 一分子計測 / 低線放射線被ばく影響 |
研究開始時の研究の概要 |
私たちは、日常的に低線量域(100mSv~200mSv以下)の放射線に被ばくしている。しかし、その個人差医に関する研究は、ほぼ進んでいない。ヒトに対して人為的に放射線被ばく影響を与えることが出来ないからである。そこで、本研究では、人工多能性幹細胞(iPS細胞)に対する放射線被ばく影響および耐性を網羅的に定量する光計測システムを開発し、低線量放射線被ばく影響の個人差を調査する実験基盤を確立する。
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研究成果の概要 |
本研究では、「先端光学イメージング技術をもちいて、iPS細胞(および分化細胞)に対する放射線被ばく影響の個人差を調査する技術基盤を確立する」ことを目的として研究開発を行った。第一に、一分子計測法を応用し、放射線被ばく後のDNA構造への影響および活性酸素代謝能を評価する技術を開発した。第二に、ラマン散乱スペクトル計測を基盤として、ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)のγ線照射後の変化の差異を評価する技術を確立した。特に、後者の技術では、由来の異なる(人種の異なる)ヒトiPS細胞の放射線被ばく耐性とラマン散乱スペクトルとの相関が確認され、本手法の実用性および有効性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、今後の放射線被ばく影響の個人差調査を促進する可能性がある。ラマン散乱スペクトル計測には、トランスクリプトミクス等の生化学計測と比較して、一切の化学的/生物学的調整を必要としないため、非常に迅速にデータを収集できるからだ。一方で、ラマン散乱スペクトルが放射線被ばく耐性を表現できると断定するためには、実験サンプル数が少なく、また、その生物学的根拠も明らかになっていない。今後、計測実例を増やし、また、トランスクリプトミクスやゲノム情報との相関を調べていくことで、将来的には細胞に光を当てるだけで放射線被ばく耐性を推定できるようになると期待される。
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