研究課題/領域番号 |
21H03640
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分64030:環境材料およびリサイクル技術関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
柘植 丈治 東京工業大学, 物質理工学院, 教授 (70332260)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2021年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 生分解性プラスチック / バイオプラスチック / ポリヒドロキシアルカン酸 / バイオポリエステル |
研究開始時の研究の概要 |
微生物が合成するバイオポリエステルのうち、3-ヒドロキシ-2-メチルブタン酸(3H2MB)を含むポリマーは、高性能な生分解性プラスチックとして使用できる。しかし、このポリマーは僅かな量しか合成できないため、本研究では3H2MBを含むポリマーを高収量で生産する方法を確立する。
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研究成果の概要 |
微生物が合成するポリヒドロキシアルカン酸(PHA)のうち、α位がメチル化されたPHAの生合成法の開発に取り組んだ。具体的には、大腸菌を宿主として線虫由来の新規なケトチオラーゼAcat3を発現させることによって、アセチルCoAとプロピオニルCoAのクライゼン縮合により前駆体を合成し、これをレダクターゼPhaBによって還元することで、PHA重合酵素PhaCの基質とした。その結果、αメチル化モノマーを約16 mol%までPHA共重合体中に取り込ませることに成功した。これらのポリマーの熱物性を解析し、既存のPHAとの結晶化挙動の比較を行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微生物ポリエステルは、バイオマスを原料とすることによる持続可能性と優れた自然環境中での生分解性から、今後、広く普及が期待されるプラスチックのひとつである。一方で次世代の微生物ポリエステルには、実用的な材料物性を担保しつつ、かつ、結晶化挙動に優れることが求められる。今回合成法を開発したαメチル化PHAは、α炭素のメチル化によって結晶化が迅速に進むようになり、この材料の有用性を示すことができた。これらの成果は、高性能な材料の分子設計を行う上で重要な知見として役立てることができる。
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