研究課題/領域番号 |
21H03740
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分80040:量子ビーム科学関連
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研究機関 | 分子科学研究所 |
研究代表者 |
平 義隆 分子科学研究所, 極端紫外光研究施設, 准教授 (60635803)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
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キーワード | ガンマ線 / トムソン散乱 / コンプトン散乱 / 陽電子消滅 / 超短パルスガンマ線 / 逆トムソン散乱 / 逆コンプトン散乱 / 陽電子 / 寿命運動量相関測定法 |
研究開始時の研究の概要 |
ガンマ線誘起陽電子消滅寿命測定法は、バルク材料中に存在するナノ欠陥など陽電子捕獲サイトの種類と大きさや濃度を非破壊で分析できる強力なツールである。本研究では、本測定法をガンマ線誘起寿命運動量相関測定法へと進化させ、陽電子捕獲サイトとその周囲の元素同定も同時に行える究極的な測定技術を実現する。ガンマ線を用いることで従来法で顕著であるバックグラウンドを2桁近く小さくでき、試料内cm深部の測定や高温高圧など過酷環境での測定が実現できるという利点がある。研究期間内には、蓄光体の陽イオン空孔分析、金属酸化物の酸素空孔の分析、高温高圧水中のヒドロキシルラジカル分析といった新規研究を推進する。
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研究成果の概要 |
本研究では、研究代表者が放射光施設UVSORにおいて独自に開発した超短パルスガンマ線を用いて陽電子寿命運動量相関測定法(GiAMOC)の開発を行った。超短パルスガンマ線の最大エネルギーは6.6 MeV、パルス幅は5 psである。従来の陽電子寿命運動量相関測定法は、アナログモジュールを用いた複雑な測定システムであったが、本研究ではデジタルオシロスコープを用いた簡便な測定システムを構築することに成功した。複数の試料を測定し、消滅ガンマ線のエネルギー広がりが時間と共に変化する事が明瞭に測定され、GiAMOCの有用性を実証することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
陽電子消滅測定法は、結晶を構成する原子の一部が存在しない単原子空孔型欠陥や高分子中のsub-nm~数nm程度の微小空隙の測定を行える強力な手法である。本研究では、陽電子消滅測定法の一つであるGiAMOCの開発を行った。GiAMOCを用いることで、これまで困難であった厚さ数cmのバルク試料の測定や高温高圧など特殊環境下の試料の測定を行う事ができるようになる。
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