研究課題/領域番号 |
21H03778
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90020:図書館情報学および人文社会情報学関連
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研究機関 | 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館 |
研究代表者 |
羽田 聡 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部美術室, 室長 (30342968)
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研究分担者 |
近藤 無滴 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, 学芸部列品管理室, 研究員 (60882454)
三島 貴雄 独立行政法人国立文化財機構京都国立博物館, その他部局等, 専門職員 (30817367)
後藤 真 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 准教授 (90507138)
田良島 哲 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 研究員 (60370996)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 博物館史資料 / 目録化と分析 / メタ文化財情報 / デジタルアーカイブ / メタ文化財情報の構築 / 資料分析 |
研究開始時の研究の概要 |
3年にわたる研究期間では、年4回程度の検討会を実施することで、研究代表者及び分担者間で現状を詳細に共有しながら、①モデルケースとして使用する「博物館史資料」の全体像把握と目録化、②文化財情報に関わる資料の抽出とこれらのデジタル化、③あらゆる情報を含有する「メタ文化財情報」の検討、④Japan Searchなど現在デジタル化されている文化財とのリンクモデル作成と独自メタデータ構築の検討を行う。
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研究実績の概要 |
京都国立博物館に蓄積された3000点を超える「博物館史資料」について、今年度は、①整理とデータ入力、②デジタル化とデータの関連付け、③情報収集、を作業の柱とした。昨年度と同様、対面あるいはオンラインでの研究会(2022年4月18日ほか6回実施)により、研究分担者と意見交換を重ねながら研究を実施した結果、当該年度に得た実績は以下の通りである。 ①は、昨年度の作業により類型可能とした5タイプのうち、『京都国立博物館百年史』(京都国立博物館、1997年10月)作成時に資料番号を付与していない、これまで未調査のものを重点的に行った。これにより博物館史資料の全体数がほぼ明らかになると同時に、作業の過程で多くのフィルム資料(ネガ・スライド・オープンリールなど)を新たに発見した。 ②は、文化財に関する情報を豊富に収め、とりわけ重要度が高いと判断した『列品録』から6冊を選び、外注により全部をデジタル化した。このうちの1冊については、件名目録を構成する最小単位、すなわち1点ごとの文書にまで項目を細分化し、両者を関連させたデータの作成を試みた。③は、文化財にまつわるあらゆる情報を包含したメタデータである「メタ文化財情報」の試験的な構築を見据え、京都国立近代美術館の現況を調査した(2022年5月30日)。 ①および②に関する成果として、研究代表者は文化財の来歴に関して論文を執筆した。また、データ入力を担当する事務局と研究分担者とともに、デジタルアーカイブ学会第7回研究大会において、「京都国立博物館における記録資料の整理と課題 メタ文化財情報アーカイブズ構築に向けて」(オンライン、2022年11月12日)と題し、現状の報告と課題について発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データ入力の進捗を図るため、新たに採用した作業員が一身上の都合で早期に退職したが、交付申請書に記した研究実施計画をほぼ遂行できたため。
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今後の研究の推進方策 |
今年度、新たに発見されたフィルム資料は、メタ文化財情報の一翼を構成するものだが、劣化(酸化)が進行しているものも多いため、データ化を急ぐ。また、成果を公開する手段として、研究代表者が「博物館」に勤務するという点を活かし、多くの眼にふれる「展示」を考える。
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