研究課題/領域番号 |
21H03807
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90110:生体医工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 陽介 京都大学, 工学研究科, 講師 (20589189)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
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キーワード | 光ポンピング磁気センサ / 生体磁気計測 / MRI / マルチモーダルシステム / SERF / スカラー型OPM |
研究開始時の研究の概要 |
脳や心臓などの形態情報および機能情報の取得に向け,磁気共鳴画像(MRI)と機能的MRI(fMRI),脳磁図計測(MEG),心磁図計測(MCG)とが計測可能な超高感度マルチモダリティ生体磁気計測システムの実現を目指す.光ポンピング磁気センサ(OPM)は,その検出感度の高さから生体磁気計測用のセンサとして注目されているが,感度帯域やダイナミックレンジが狭く,MRIやfMRIなどの広帯域を必要とするものには向かないとされる.本研究では複数のアルカリ金属を封入したセルの量子状態を理論的に求め,それに基づき電子スピンの状態を制御することで超高感度化および広帯域化,広ダイナミックレンジ化の実現を目指す.
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研究成果の概要 |
MEG/MRIのマルチモーダルシステムの実現に向けて,光ポンピング磁気センサの高感度化および広帯域化を行った.ハイブリッドセルを用いた広帯域化として,アルカリ金属原子の封入割合による帯域の変化を調査した.また,多点計測の手法としてM系列変調を提案し,その有効性を検証した.ソフトウェアの面からノイズ低減手法を検討し,経験的モード分解をOPMの信号に適用し,その効果を検証した.さらにはスカラー型OPMについて理論的,実験的に検討を行い,その動作条件について調べた.最後にMEG/MRIシステムのプロトタイプを作製し,マルチモーダルシステムの実現可能性について確認した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
光ポンピング磁気センサは,超高感度な磁気センサとして近年非常に注目を集めているが,その計測感度のみが注目を集めており,その特性の詳細な検討や他のモダリティへの応用についての検討が少ないのが実情である.本研究では,MEG/MRIのマルチモーダルシステムの試作も行っており,このシステムにより生体磁気計測の普及と生体活動の詳細なデータの取得に貢献できる.本研究の進展により,光ポンピング磁気センサの可能性を広げ,生体磁気計測の分野のみならず,他の分野,モダリティへと波及が期待できる.
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