研究課題/領域番号 |
21H03841
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分90130:医用システム関連
|
研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
鈴木 倫保 山口大学, その他部局等, 名誉教授 (80196873)
|
研究分担者 |
野村 貞宏 山口大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (20343296)
山川 俊貴 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 客員教授 (60510419)
織田 順 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60459500)
横堀 将司 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (70449271)
丸島 愛樹 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40722525)
塩見 直人 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70360279)
末廣 栄一 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (10363110)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
|
キーワード | 医療機器 / NIRS / 脳波 / 脳温 / 頭蓋内圧 / 脳血流 / センシング / 信号処理 |
研究開始時の研究の概要 |
頭蓋内生理環境の著しい変動を来す重症脳卒中および重症頭部外傷においては、脳血管自動調節能の低下が頭蓋内生理環境の変化に大きな影響を及ぼし、障害治療・機能温存の制御は困難を極める。そこで、近年提唱されたNeurovascular Unitの概念を急性期治療に導入する。脳微小循環を調節する脳内細胞ユニットである神経細胞・グリア細胞や血液脳関門の構成要素である皮細胞・基底膜などの異なる細胞間の相互作用マルチモーダルセンサにより捉えると共に、マルチモーダルセンサを用いた急性期モニタリングにおける各種信号から特徴量を抽出し臨床指標としての有効性を調べる。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、頭蓋内より、脳圧、脳波、脳血液量、脳温、脳組織酸素分圧、体循環といった複数の信号を同時計測することで、脳血管自動調節能の破綻とそれが引き起こす脳障害を指標化し、重症脳卒中や頭部外傷急性期に対する予後予測への活用法を見出すことである。 次年度は、臨床研究体制の再構築の実施と医療機器開発に向けた検討を進めた。また、引き続き臨床データの解析を進めた。 1)臨床研究体制の再構築:多施設臨床研究の実施に向けて体制構築を進めた。複数の機関の研究者より承諾を得ることができた。今後、臨床研究センターと連携して研究を進めていく。 2)医療機器開発に向けての検討:試作中のデバイスとモニタ装置について、安全性の評価のための検討を開始した。試験項目として、漏れ電流、耐電圧試験、アース導通、温度試験、沿面空間距離、部品情報確認、センサーの折り曲げ試験が少なくとも必要であることを確認した。 3)マルチモーダルセンサによる皮質拡延性脱分極波の解析:実施済みの臨床研究である、くも膜下出血患者,重症脳梗塞患者,重症頭部外傷患者,重症脳出血患者の術後モニタリングデータより、皮質拡延性脱分極波の解析を実施した。その結果、脳温と血液動態において、2通りの変化を観察できた。マルチモーダルセンサを用いることで正常脳からの脱分極と梗塞周囲からの脱分極を区別できる可能性が出てきた。今後、より詳細な解析が必要である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床研究体制の構築は進んだが、実施に至らなかった。 また、センサの改良も進んだことで、再審査の必要性も出てきた。
|
今後の研究の推進方策 |
体制整備までできたので、再審査を進めつつ、旧型と新型のセンサによる研究が進められるようにする。
|