研究課題/領域番号 |
21H03931
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
1180:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 直志 名古屋大学, 教育学部附属学校, 国立高等学校教諭
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
390千円 (直接経費: 390千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 390千円)
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キーワード | 協同的探究学習 / わかる学力 / 古典教育 / くずし字による古典教育 / 和本リテラシー / 和本・古典籍を用いた古典教育 / 古典教材開発 |
研究開始時の研究の概要 |
種々の学力調査から、日本の子ども達は、自分の考えを根拠に基づいて説明することを苦手とする傾向が指摘されてきた。これまでにも文学研究の成果に裏付けられた課題設定と、教育心理学研究の成果に裏付けられた方法論を融合させながら、既有知識や本文中の根拠に基づく読解、生徒相互の話し合いによる読みの精緻化、それを言葉で表現する力を向上させるための国語科教育について実践的に研究してきた。本研究では、相対的に苦手意識を持つ生徒の多い古典分野を中心にそれらを継続し、小学校からの接続、大学への接続をも考慮した国語科教育全体のカリキュラムとして構築していくことを目指す。
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研究成果の概要 |
種々の学力調査から、日本の子ども達は、自分の考えを根拠に基づいて説明することを苦手とする傾向が指摘されてきた。また、古典学習に興味・関心を持ちにくい学習者が増えているといったことも問題視されている。この両者の課題に対応するため、小学校と中学校、高等学校と大学といった、校種間の接続を考慮しながら、教育心理学の方法を援用した学習方法(協同的探究学習)やくずし字・古典籍を用いた新しい古典指導などを研究・実践し、その有効性を示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
自分の考えを根拠に基づいて説明する力を育成することは、概念的理解の深化につながる点で心理学的な学術意義が大きい。同時に、国語科に限らず教科内容を深く理解する上でも重要な能力であり、その力を向上させるための方法を探ることには社会的意義も大きい。これに、くずし字・古典籍を用いた新しい古典指導を組み合わせることで、古典への興味関心を深めたり、我が国の言語および文化への歴史的側面からの深い理解を促したりする指導法の開発にもつなげた。このことは、人文学的思考力の涵養という点で学術的意義・社会的意義ともに大きい。
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