研究課題/領域番号 |
21H04078
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
2140:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
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研究機関 | 函館工業高等専門学校 |
研究代表者 |
高橋 一英 函館工業高等専門学校, 技術教育支援センター, 技術長
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
380千円 (直接経費: 380千円)
2021年度: 380千円 (直接経費: 380千円)
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キーワード | 流動層 / フルモールド / フルモールド鋳造 |
研究開始時の研究の概要 |
フルモールド鋳造では、振動造型機で造型する手法が主流であるが、製品付加価値を求め、模型内部が高微細になるほど、砂干渉による模型破損のリスクは高まり、砂の充填度も低下する。 砂の「流動層」は、砂を入れた容器に空気を流すと、砂が液体の様に動く現象が見られる。この時の砂の流動性を利用して、模型内部の高微細な複雑形状にも砂が滑らかに侵入、対応できる砂型を造型するための基礎実験データ<1)砂挙動の可視化、2)空気流量、3)砂の隙間充填時間比較、4)模型内部の複雑形状選択、5)模型浮力の状況、6)空気送入方向>を取得して、砂の「流動層」を活用した砂型造型の最適化条件を求めることが研究の目的である。
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研究成果の概要 |
1.流動層方法:鋳型底から渦巻状ホースに複数穴をあけ、圧縮機で空気送入。2.発泡模型:渦巻形を採用。砂進入口数・向きを変え実験。砂流動では、重力落下でしか通路に滞留せず、砂を十分に通路に押込む力がない。3.改善策:流動層+回転強制で通路に導き、砂充填率を上げるため、模型を砂埋没させ手動回転させる。(1)渦巻形:砂進入口は模型上部・中心の計3箇所。30回転は充填率100%。回転で砂進入口は塞がれず、通路に砂を補給し続ける。(2)格子形(縦5×横5):砂進入口は模型上部1箇所。30回転は砂充填率100%。 4.研究成果:模型を流動層の鋳型中央で埋没させ回転させる手法は有効である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
流動層+回転強制で通路に砂を導き、発泡模型内部の砂充填率を上げるため、「発泡模型を流動層の鋳型中央で埋没させ手動で回転させる」手法は有効である.手動から機械的に回転させる仕組みを考案できれば,流動層と機械的アシストにより,フルモールド鋳造発泡模型の複雑で微細な内部形状に適用可能である. 「砂の流動層利用によるフルモールド造型の最適化に関する研究」から,流動層を利用したフルモールド鋳造発泡模型の複雑で微細な内部構造の設計製作を実現可能にする適格条件を導くことができた.将来的に3Dプリンターと連携活用すれば、模型内部の複雑形状に制限がなくなり、砂込めの技術的信頼性にも向上が期待できる。
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