研究課題/領域番号 |
21H04093
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
2140:材料力学、生産工学、設計工学、流体工学、熱工学、機械力学、ロボティクスおよびその関連分野
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
高橋 朗人 秋田大学, 産学連携推進機構, 特任助教
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
440千円 (直接経費: 440千円)
2021年度: 440千円 (直接経費: 440千円)
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キーワード | 精密位置決め / フィードバック制御 / ダンパ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、より高速な精密位置決め技術の開発を目指し、位置決め装置の変位量を微分した速度情報をフィードバックして制御することで、ダンパのように共振振幅を低減する技術の実現を目的とする。一般に、剛性が高いと共振周波数が高く、応答性が良いが、高い共振振幅を持つために共振周波数が変動すると制御性能を担保できないという懸念がある。そこで、①位置決め装置の変位量を微分して速度のフィードバックを行い、共振振幅を減衰させるコントローラの設計指針の確立及び性能評価と②質量を与えたときの共振周波数の変動に対する制御性能の評価を行う。
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研究成果の概要 |
位置決め装置の制御において、変位信号を微分処理して速度信号に変換し、操作量にフィードバックすることで、共振振幅を低減できるかを検討した。 連続時間系では、フィルタの設計指針の設定と性能の予測が可能となった。一方で、離散時間系では、不安定極は制御対象の共振周波数がナイキスト周波数に近い場合に、系は不安定となった。そこで、制御対象の共振周波数を安定な周波数に下げられる負荷質量を設計・作製することで、実機検討が可能な環境を構築できた。今後の実装における課題としては、離散時間系を前提とする新たな設計指針の検討が必要と分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IoTやAIなどのSociety5.0を実現する技術において重要なセンサや通信機器、LSIなどの半導体デバイスの需要が高まっている。需要に追従するためにより高速に製造する技術の研究開発が必要と考えられ、デバイスの素子配置に用いられる精密位置決め装置のより高速な位置決め技術の開発は解決方法のひとつと考えられる。高い剛性を持つ位置決め装置は共振周波数が高く、応答性が良いため、高速位置決めが可能であるが、高い共振振幅を持つ場合に、質量等による負荷の影響で共振周波数が変わると制御性能が劣化する可能性がある。本研究の共振振幅を低減する制御技術が実現すれば、より高速な位置決め技術の開発に寄与できる。
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