研究開始時の研究の概要 |
熱電発電モジュールの開発においては, 接触抵抗を測定しその低減を図ることが求められる. 熱電素子と電極の接触面状態は, 接触抵抗増加の要因の一つである. 本研究では, モジュール表面を走査して抵抗値を測定できる接触抵抗測定装置を開発することを考え, 接触抵抗低減に着目した熱電発電モジュール開発のプラットフォーム構築を目的とする. このプラットフォーム構築によって熱電発電モジュール構造の最適化を行うことが可能となり, 熱電発電モジュールの開発を加速することが期待される .
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研究成果の概要 |
本研究では直流四端子法を用いた接触抵抗測定装置を作製した. 熱電発電モジュール全体を万力を用いて挟み込み固定した. 万力は加工が容易な黄銅を用いて作製し,表面に絶縁テープを利用して,電極部と絶縁した. 熱電発電モジュール内部に電圧端子を設置し,一方の電圧端子を可動式の針端子とした.針端子はマイクロメータが附属されたステージに設置し,その値を読んで測定位置を把握した.電流値および電圧値は, 直流電源およびマルチメータより読み取り,その値をプロットして, オーミック測定を行い抵抗値を算出した. また日本熱電学会,応用物理学会に所属し,最新の最新の熱電発電変換効率測定装置のノウハウを学んだ.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
熱電発電モジュールは,温度差を与えることで電気が得られるが,その開発においては,接触抵抗を測定し,その低減を図ることが求められる.従来は熱電発電モジュール全体の抵抗値から,熱電素子,電極の抵抗値を差し引いて接触抵抗を求めていたが,界面のどの状態が起因しているか判断できなかった. 本研究では, 接触抵抗低減に着目した熱電発電モジュール開発のプラットフォーム構築を目的とした.このプラットフォーム構築によって熱電発電モジュール構造の最適化を行うことが可能となり, 熱電発電モジュールの開発が加速されることが期待される.
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