研究課題/領域番号 |
21H04120
|
研究種目 |
奨励研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
2180:ナノマイクロ科学、応用物理物性、応用物理工学、原子力工学、地球資源工学、エネルギー学、人間医工学およびその関連分野
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
竹内 朋代 筑波大学, 附属病院, 技術専門官
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
470千円 (直接経費: 470千円)
2021年度: 470千円 (直接経費: 470千円)
|
キーワード | 凍結包埋標本 / 生体試料 / 保存 |
研究開始時の研究の概要 |
術中迅速診断に使用する凍結包埋標本は、研究用試料としても利用されているが凍結時の氷晶形成による組織損傷等の欠点がある。これらの欠点を補い、凍結包埋標本を研究用試料として有効に利用するために生殖医療分野で実施されている「ガラス化法」を利用する。(1)ガラス化法による凍結包埋標本の作製、(2)組織切片の作製・染色、(3) 組織像の評価、を行い、ガラス化法の有用性を検証する。ガラス化法の有用性を検証する。ガラス化法により従来の凍結包埋標本作製における欠点を克服できれば、信頼性の高い研究結果に繋がる高品質な研究用試料の保存が実現できる。
|
研究成果の概要 |
腎臓組織(手術検体の残余試料)を使用して、ガラス化法で研究用の凍結包埋標本を調整することで再現性の高い組織切片の作製が実現できるか検証した。市販されているガラス化液を使用してガラス化凍結を行い、凍結包埋標本を作製した。ガラス化法で調整した凍結包埋標本より薄切切片を作製してヘマトキシリン・エオジン染色を実施したところ、コントロールと比較して染色生が弱い傾向にあった。ガラス化法を施した標本の組織像をコントロールと比較した組織像の差は認められなかった。さらに再凍結した標本についても検証したが差は認められなかった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
凍結包埋標本は抗原性の保持や細胞膜の構造維持に優れており、研究用試料としても利用されている。しかし、凍結時の氷晶形成による組織損傷や出入庫を繰り返すと細胞核の空砲化が生じるという欠点がある。本研究は氷晶形成による組織損傷や細胞核の空砲化の少ない質の高い凍結包埋標本を調整・保存することを目的として、ガラス化法の有用性を検証した。ガラス化法により従来の凍結包埋標本作製における欠点を克服できれば、信頼性の高い研究結果に繋がる高品質な研究用試料の保存が実現できると考えられる。
|