研究課題/領域番号 |
21H04153
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3110:農芸化学、生産環境農学、森林圏科学、水圏応用科学、社会経済農学、農業工学、獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
冨吉 啓太 九州大学, 農学部, 技術専門職員
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
430千円 (直接経費: 430千円)
2021年度: 430千円 (直接経費: 430千円)
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キーワード | 赤色レンコン / 着色促進 / エセフォン処理 / 紫外線(UV)照射 / UV照射 |
研究開始時の研究の概要 |
一般的な食用ハスの根茎色は白-クリーム色であるが、近年、徳島県において根茎が赤色に着色するレンコン‘友弘’が発見された。この赤色色素はアントシアニンであることが分かっており、本品種は商品価値の高い有望な品種として期待されているが、収量が低い事が課題である。施肥量を増やすことで収量増加も期待できるが、アントシアニン含量の低下が懸念される。また、本品種の根茎は、生育初期は白色で、収穫期である秋頃に着色が完了するため、早期に収穫する促成栽培では着色が不十分である。そこで本研究では、根茎の着色促進を目的として「エセフォン処理」および「UV照射処理」をおこない、赤色レンコンの高品質栽培技術を開発する。
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研究成果の概要 |
本研究では,赤色レンコンの根茎着色促進を目的として,赤色レンコン個体へエセフォン処理およびUV照射を行ない,根茎色への影響を調査した.異なる濃度のエセフォン溶液(0,1,10 mg/L)にて湛水栽培を行った結果,10 mg/L区において根茎の節数・分岐数の増加,肥大性の低下がみられ,8月調査時には,根茎先端部の着色の遅れがみられた.また,昼間または夜間にUV(UV-A)照射を行った結果,8月調査時において,昼間照射区で根茎着色の促進がみられたが,その他の処理区では根茎色への影響はみられなかった.以上の結果から,UV照射およびエセフォン処理による根茎の着色促進は困難であることがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により,他の植物でアントシアニン蓄積の促進効果が報告されているエセフォン処理およびUV(UV-A)照射は,赤色レンコンにおいては根茎着色を促進することが困難であることが明らかとなった.一方,根茎の伸長を抑制させる植物ホルモン処理等により根茎着色を促進できる可能性が示唆された. また,食用ハスへのエセフォン処理は根茎の伸長を促進(肥大抑制)することが確認され,新たな知見を得ることができた.
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