研究課題/領域番号 |
21H04157
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研究種目 |
奨励研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3120:分子レベルから細胞レベルの生物学、細胞レベルから個体レベルの生物学、個体レベルから集団レベルの生物学と人類学、神経科学およびその関連分野
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研究機関 | 基礎生物学研究所 |
研究代表者 |
水谷 健 基礎生物学研究所, 技術課, 技術職員
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
470千円 (直接経費: 470千円)
2021年度: 470千円 (直接経費: 470千円)
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キーワード | 領域特異的 / 遺伝子機能解析 / ノックダウン / CRISPR/Cas9 / 昆虫 / カブトムシ / ゲル化 / トランスフェクション / 領域特異的ゲノム編集 / ノックアウト法 |
研究開始時の研究の概要 |
近年次世代シーケンス技術の発展により、網羅的な比較トランスクリプトーム解析があらゆる生物で可能となった。その結果、特定の生命現象を制御する候補遺伝子の推定が格段に容易になった。さらに、全身性RNAi やCRISPR/Cas9を利用したゲノム編集等の遺伝子機能解析法を活用することで、非モデル昆虫において次々と候補遺伝子の機能解明が進められてきている。 しかしこれらの機能解析法では、発生過程で致死となる遺伝子の機能解析ができないことが問題となっている。本研究では、申請者が昨年度開発した局所組織におけるRNAi法を応用し、これを克服するための「領域特異的ゲノム編集法」を開発する。
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研究成果の概要 |
昨年度、非モデル昆虫であるカブトムシにおいて、新規の領域特異的なRNAi効果による遺伝子機能抑制法を開発した。これにより解析する遺伝子が生命の維持に重要な機能を持つ場合でも、致死となるのを回避することが可能となった。今回はこの技術を応用した、領域特異的ゲノム編集技術 (ノックアウト法) の開発に取り組んだ。 その結果、ゲノム編集ツールとしてCRISPR/Cas9を利用し、ゲル化によって体内での拡散を防ぎ、その濃縮状態を保つことが可能な試薬を用いることで、新規の領域特異的ゲノム編集技術の開発に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新規の領域特異的なCRISPR/Cas9を用いた、遺伝子ノックダウン法の開発に成功した。一般的な遺伝子のノックダウンは全身に作用するが、ゲル化によって体内での拡散を防ぎ、その濃縮状態を保つことが可能な試薬を用いることにより、これまで遺伝子機能解析が困難であった、発生過程で致死となる遺伝子に対しても、領域特異的な遺伝子のノックダウンによって致死性を回避した詳細な機能解析が可能になった。本手法は、特殊な技術を必要としないため、他の生物への応用も期待される。
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