研究課題/領域番号 |
21H04270
|
研究種目 |
奨励研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3210:内科学一般、器官システム内科学、生体情報内科学およびその関連分野
|
研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
髙橋 正起 大分大学, 医学部, 医員
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
460千円 (直接経費: 460千円)
2021年度: 460千円 (直接経費: 460千円)
|
キーワード | 心房細動 / 心外膜脂肪 / インドキシル硫酸 / 慢性腎臓病 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,“CKD 患者においては,IS が心外膜脂肪の遺伝子プロファイルを変化させ,そのパラクラインエフェクトを介して心房筋の炎症性線維化を促進させる”という仮説を「ヒト心血管・脂肪組織を用いた心血管イベントの発症予測とそれに基づく最適な治療法の開発のためのコホート研究」から取得したヒト心外膜脂肪及びヒト心筋細胞・心臓線維芽細胞を用いたex-vivo実験及びin-vitro実験で検証する。
|
研究成果の概要 |
インドキシル硫酸のトランスポーターであるOAT3が培養、分化誘導した心外膜脂肪細胞や心外膜脂肪組織に発現しているかどうかを組織蛍光免疫染色で検討し、心外膜脂肪細胞、心外膜脂肪組織のいずれにおいてもOAT3が発現していることを確認した。 次に腎機能障害の進行によりヒト心外膜脂肪組織に蓄積するISの濃度が変化するかをELISA法を用いて検討した。eGFR>60ml/min/1.73㎡、15ml/min/1.73㎡<eGFR<60ml/min/1.73㎡、維持透析患者の3群間で心外膜脂肪組織中のIS濃度を測定し維持透析患者で心外膜脂肪組織中のIS濃度は他の2群と比較して有意に上昇していた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
尿毒素の一種であるインドキシル硫酸の体内への蓄積はさまざまな心疾患との関連が示されている。本研究の結果から心臓と直接接している心外膜脂肪においても慢性腎臓病の進行とともにインドキシル硫酸が蓄積することが確認された。心外膜脂肪の質の悪化は心房細動と関連することがわかっており今後研究を進めていくことで慢性腎臓病患者における心外膜脂肪の質の変化、およびその変化が心臓の不整脈基質に与える影響を明らかにできる可能性がある。
|