研究課題/領域番号 |
21H04289
|
研究種目 |
奨励研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
3240:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
天尾 理恵 東京大学, 医学部附属病院, 理学療法士
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
470千円 (直接経費: 470千円)
2021年度: 470千円 (直接経費: 470千円)
|
キーワード | 重症心不全 / 補助人工心臓 / 認知機能 |
研究開始時の研究の概要 |
重症心不全に対し補助人工心臓治療を行う患者に対し、術前ごに認知機能評価を行い、認知機能が療養状況・予後へ影響を与えるかを 明らかにする。有効な予後予測指標を明らかにし、予後不良群を抽出することで、サポ ート体制強化などの対策を講じ、補助人工心臓装着患者の更なる予後改善に繋げることが目標である。 認知機能評価を行うとともに、脳血管障害既往、腎機能などの補助人工心臓装着前の患者情報を抽出し、認知機能との関連を調査する。また、術後入院中、および退院後の状況を調査し、術前後の認知機能が療養状況・予後へ影響を与えるかを明らかにする。
|
研究成果の概要 |
本邦の重症心不全患者に対し、補助人工心臓(VAD)治療が広く行われてきている。VAD患者が安全にQOL高く在宅療養を送るためには、患者自身の管理が重要であり、機器取り扱いについての知識・技術を習得することが必須である。術前認知機能の低い患者は、術後の入院期間が長期化する傾向であるがこれまで認知機能による影響は検証されていない。本研究はVAD患者の術前後の認知機能を評価し、予後を予測する有効な指標となりうるかを検証することを目的とする。また、術後入院中、および退院後の状況を調査し、術前後の認知機能が療養状況・予後へ影響を与えるかを明らかにする。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
当院で2016年1月以降にVADを装着し1年以上経過した44名を対象とし、術後在院日数に関与する因子を検討した。認知機能はTrail making test B(TMT)で評価した。術後在院日数には術後2・4週TMT、LVEFが関与因子として抽出された。術後TMTに時間を要する者は術後初回入院の在院日数が長期化し、術前後に腎機能が低く、脳血管障害既往のある者は、術後TMTが延長する可能性が示唆された。VAD候補患者においては認知機能に加え脳血管障害の既往、腎機能障害の有無が術後の認知機能に影響を与えることを念頭に、リハビリテーションや患者教育を進める必要が示された。
|