| 研究課題/領域番号 |
21H04365
|
| 研究種目 |
基盤研究(A)
|
| 配分区分 | 補助金 |
| 応募区分 | 一般 |
| 審査区分 |
中区分3:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
|
| 研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
中澤 達哉 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (60350378)
|
| 研究分担者 |
高澤 紀恵 法政大学, 国際日本学研究所, 研究員 (80187947)
小山 哲 京都大学, 文学研究科, 教授 (80215425)
小森 宏美 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 教授 (50353454)
池田 嘉郎 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (80449420)
石川 敬史 帝京大学, 文学部, 教授 (40374178)
松原 宏之 立教大学, 文学部, 教授 (00334615)
古谷 大輔 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (30335400)
小原 淳 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (20386577)
正木 慶介 神奈川大学, 外国語学部, 准教授 (00757172)
森原 隆 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (70183663)
近藤 和彦 立正大学, 人文科学研究所, 研究員 (90011387)
|
| 研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2026-03-31
|
| 研究課題ステータス |
交付 (2025年度)
|
| 配分額 *注記 |
33,150千円 (直接経費: 25,500千円、間接経費: 7,650千円)
2025年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2024年度: 8,710千円 (直接経費: 6,700千円、間接経費: 2,010千円)
2023年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2022年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
| キーワード | 共和政 / 王のいる共和政 / 王のいない共和政 / 革命 / 君主政 / 共和政と君主政の乖離 / 共和政と民主政との連動 / 共和政と国民国家との結節 / 共和政と連邦制の親和 / 「王のいる共和政」 / 「王のいない共和政」 / 共和主義 / 市民権 / 国民国家 / 連邦制 |
| 研究開始時の研究の概要 |
本研究は、18-19世紀の市民革命期に欧米諸国で形成された共和政の特性を、「王のいる共和政」を起点にしつつ、君主政・立憲制・市民権・国民国家・連邦制・独裁などの国制の諸概念とその実態を参照軸に、国際比較の上で再検討する。これによって、必ずしも民主政と等価の関係にない近代共和政がもつ多様性を確認しつつ、「王のいる共和政」から「王のいない共和政」への転換に着目することで、近代史の総合的な再構築を図る。 このように、欧米近代に内包される複数の様態に着目し近代の総点検を行うことにより、旧来の主権国家像および国民国家像の相対化、ひいては、近代歴史学の従来の認識とその世界史像に転換を促すことができよう。
|
| 研究実績の概要 |
2024年度は、1830年代~戦間期の欧米諸国における「王のいる共和政」から「王のいない共和政」への転換プロセスならびに「王のいない共和政」の実態そのものについて、政治・社会史的分析手法を拡大させ分析した。その際、本来、必ずしも民主政と等価の関係になかった近代共和政への移行・逆行の多様性を実証することに専念した。この成果を国際的に発信するために、2025年3月18日にオクスフォード大学歴史学部Rees Davies Roomにて、第2回オクスフォード国際ワークショップ"From ‘Republic with King' to 'Republic without King': Rethinking democratic republicanism”を開催した。 ここで、研究代表の中澤のほか、研究分担者の松原宏之、小森宏美、正木慶介のほか、研究協力者の阿南大が研究報告を行った。これを受けて、オクスフォード大学歴史学部欽定講座名誉教授R・エヴァンズ、同大名誉教授J・イニス、ウォーヴィック大学教授M・フィルプ、オクスフォード大学講師G・マローン、タルト大学講師J・ライドラがコメントをした。続く総合討論もふくめ約7時間に及ぶワークショップを通じて、欧州の研究者と高度な意見交換を行った。なお、本ワークショップへの日英の参加者は13名であった。 以上の成果を踏まえて、2025年度(最終年度)の本科研の方向性を確定することができた。つまり、24年度のテーマを発展させ、2026年3月に「共和政と民主政の歴史的な接合」を論じる東京国際シンポジウムを開催する。ここで、5年間の研究成果を国際的に発信する予定である。また、科研終了後となるが、2026年5月に開催予定の日本西洋史学会では日本語で国内向けに研究成果報告を行う。以上の研究成果は2年以内に出版し、なるべく早期に社会へと還元する予定である。
|
| 現在までの達成度 |
現在までの達成度
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2024年度は、2021年の本科研発足時の4つの班①「共和政と君主政の乖離」班、②「共和政と民主政との連動」班、③「共和政と国民国家との結節」班、④「共和政と連邦制の親和」班を、研究の進捗にあわせて以下の3班とすることで、共同研究の効率化を図ることにした。①「王のいない共和政」の思想的淵源の分析班(高澤、古谷、石川)、②「王のいる共和政」から「王のいない共和政」への転換と民主政的共和主義の浸透の分析班(小山、中澤、松原)、③「王のいない共和政」の世界的拡散と国民国家における民主政的共和主義の展開の分析班(池田、小原、小森、正木)。 このうち②③班を中心に「王のいない共和政」研究の成果を1年かけて英語論文にまとめ、2025年3月18日には、昨年に引き続きオクスフォード大学歴史学部において国際ワークショップ"From ‘Republic with King' to 'Republic without King': Rethinking democratic republicanism"を開催した。ここで、各々がそれぞれの問題点を指摘されつつも高度な議論を展開し高い評価を受けた。この事実は、「王のいない共和政」への転換プロセスの研究における本科研独自の方法や視点、つまり、「王のいない共和政」の政治・社会史的分析の新機軸が国際的に認知されたことを意味する。 2024年12月28日には、本ワークショップに備え、登壇予定者の報告内容を聞く準備会合を開催した。ここでは、登壇者以外の他の分担者の研究進捗状況もあわせて確認した。また、ワークショップ直前の2025年3月12日には、登壇予定者間で最終的な研究打合せを行い、相互の報告内容を把握したほか、総合討論のテーマ案も論じ万全の態勢で本番に臨んだ。以上から、本科研は当初の計画以上に進展していると言える。
|
| 今後の研究の推進方策 |
2026年3月に早稲田大で開催予定の東京国際シンポジウム「共和政と民主政の歴史的接合(仮)」(共通言語:英語)と、2026年5月に日本女子大で開催予定の日本西洋史学会小シンポジウム「「王のいる共和政」から「王のいない共和政」へ:民主主義再考」(共通言語:日本語)という、本科研の最終成果発表を控え、そのための準備に費やす1年間としたい。 両シンポジウムともに、①「王のいない共和政」の思想的淵源の分析班(高澤、古谷、石川)、②「王のいる共和政」から「王のいない共和政」への転換と民主政的共和主義の浸透の分析班(小山、中澤、松原)、③「王のいない共和政」の世界的拡散と国民国家における民主政的共和主義の展開の分析班(池田、小原、小森、正木)から少なくとも1名が登壇することを前提として準備を進める。 そのためにまず、年度初めに第1回打合せを行い、夏休み前に2回目の研究打合せおよび研究発表の機会を対面で設けたい。この2回目の研究会では、昨年度3月に実施したオクスフォード大学国際ワークショップで浮き彫りとなった課題を整理し、東京国際シンポジウム向けの対策を講じる機会としたい。ここで、各班から1名の登壇者を確定するとともに、外国から日本に招聘する研究者3名を決定し、夏休業中に最終交渉を終える。第3~4回目の会合は12月末日および年明けの3月初旬に実施し、東京国際シンポに向けて大詰めの調整を行う。第5回の会合は本番の国際シンポジウムとなる。 なお、同上の東京国際シンポジウムおよび26年度5月の日本西洋史学会小シンポジウムを経て、2027年度中にその成果報告を兼ねて、全研究分担者・研究協力者(近藤和彦、山﨑耕一、森原隆、阿南大)、さらに、東京国際シンポジウムに登壇する外国の連携研究者(J・イニス等)を含めた20本ほどの論考からなる論文集(日英両言語)を刊行する。
|