研究課題/領域番号 |
21H04384
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分5:法学およびその関連分野
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
浅田 正彦 同志社大学, 法学部, 教授 (90192939)
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研究分担者 |
平 覚 大阪公立大学, 大学院法学研究科, 客員研究員 (20163149)
村山 裕三 同志社大学, アメリカ研究所, 嘱託研究員 (20239552)
佐藤 丙午 拓殖大学, 国際学部, 教授 (30439525)
鈴木 一人 東京大学, 大学院公共政策学連携研究部・教育部, 教授 (60334025)
玉田 大 京都大学, 法学研究科, 教授 (60362563)
川島 富士雄 神戸大学, 法学研究科, 教授 (80234061)
阿部 達也 青山学院大学, 国際政治経済学部, 教授 (80511972)
青木 節子 慶應義塾大学, 法務研究科(三田), 教授 (90317339)
林 美香 神戸大学, 国際協力研究科, 教授 (60362810)
大下 隼 早稲田大学, 法学学術院, 助教 (50880663)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
41,080千円 (直接経費: 31,600千円、間接経費: 9,480千円)
2024年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2021年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
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キーワード | 輸出管理 / 経済制裁 / 軍備管理・軍縮法 / WTO法 / 国際投資法 / 投資法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、大量破壊兵器(核兵器、生物兵器、化学兵器)とその運搬手段(主として弾道ミサイル)およびそれらに関連する汎用技術に関する「輸出管理」制度の拡張傾向とその限界を、国際法学、国際関係論、経済学といった複合的な視点から分析し、その成果をWTO訴訟案件や国の輸出管理政策への実務提言に結び付けることを目的とする研究である。
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研究実績の概要 |
本年度は、まず5月に、平覚研究分担者が「WTO安全保障例外条項の現在ー2件のパネル報告書(DS512、DS567)の検討を中心にー」と題した報告を行った。日韓のWTO案件にも直結しうるロシア通過運送事件とサウジアラビア知的所有権事件のそれぞれのパネル報告を比較しつつ、WTO安全保障例外の解釈をめぐる詳細な検討が行われ、活発な議論が展開された。 また、9月には、ウクライナ問題をテーマに、科研関係者を中心としたミニシンポを開催した。22年2月に開始されたロシアによるウクライナ侵攻は国際法の観点から大きな注目を集めているが、本研究との関係でも多くの関連する論点を含んでいる。ミニシンポでは、(1)浅田正彦「ウクライナ戦争と国際法」、(2)阿部達也「ロシアの武力行使」、(3)鈴木一人「経済制裁のジレンマ」、(4)中谷和弘「ロシアに対する金融制裁と国際法」、(5)林美香「対ロシア経済制裁(2022.2~現在)の特徴とその法的な評価」、(6)川島富士夫「対ロシア制裁のWTO協定適合性」、(7)平覚「対ロシア(経済)制裁のWTO協定上の評価」、(8)玉田大「ウクライナ戦争と国際投資法上の論点」の各報告が行われ、活発な議論が展開された。 このミニシンポについては、出版社が関心を示すところとなり、23年2月に『ウクライナ戦争をめぐる国際法と国際政治経済』(東信堂)として出版した。本書は、この問題関する国際法の観点からの初めての本格的な書籍となった。 なお、ミニシンポを含めて本科研グループによる研究会の開催とその概要については、本研究の対外発信のために開設しているホームページにも掲載した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は、上記のように、本研究に関連する最新の問題についてミニシンポを開催し、その成果を書籍の形にまとめて出版することができた。その点で、本年度の研究課題の進捗状況としては、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
上記のように、本研究は引き続きおおむね順調に推移しているので、今後も基本的にこうした研究状況を維持しつつ、必要に応じて新たな課題を見つけて取り組むことにしたい。 日韓のWTO案件はその後進展していないが、現状では研究計画の変更の必要性は特に感じておらず、引き続き同案件を注視することに努めたい。 なお、研究計画に記載の国際共同研究のためのシンポジウム等の開催は、コロナ禍のため延期を余儀なくされたが、可能となり次第、海外共同研究者とも連携しつつ、開催に向けて動き出したい。
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