研究課題/領域番号 |
21H04400
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分7:経済学、経営学およびその関連分野
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
阿部 顕三 中央大学, 経済学部, 教授 (00175902)
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研究分担者 |
東田 啓作 関西学院大学, 経済学部, 教授 (10302308)
道田 悦代 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, 新領域研究センター, 主任調査研究員 (10450529)
新井 泰弘 高知大学, 教育研究部人文社会科学系人文社会科学部門, 准教授 (20611213)
本田 圭市郎 熊本県立大学, 総合管理学部, 准教授 (20707848)
石川 城太 学習院大学, 国際社会科学部, 教授 (80240761)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
41,340千円 (直接経費: 31,800千円、間接経費: 9,540千円)
2024年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2023年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2022年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2021年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | 倫理的貿易 / 持続可能性認証制度 / 民間認証制度 / グリーンイノベーション / 持続可能認証制度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、倫理的貿易に関連する輸入国の民間認証制度(民間の持続可能性認証制度)が、輸出国である開発途上国の自然環境、労働条件や所得といった社会経済の両方の持続可能性に与える影響を理論、実証の両面から検証する。まず、開発途上国に特有の生産者組織、市場構造や社会経済要因を調査するとともに、生産者の認証取得行動の理論的基礎付けを行う。次に、認証取得への対応によって生じる輸出構造やグリーンイノベーションへの影響を検証し、持続可能性認証制度が社会全体に与える影響を理論・実証的に分析する。
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研究実績の概要 |
理論的分析に関しては次のような研究を行った。第1に、純正品と非純正品の両方が供給される市場における広告規制、および参入規制の効果について、理論的に最適な規制の水準を求めた。認証製品と非認証製品が供給される市場の規制へ応用可能なものであり本研究課題に重要な示唆を与えるものである。第2に、グリーンイノベーションを促進するための公的な政策の効果や、開発者、利用者、政策決定者の利害対立構造を整理した。また、特にOECDや各国の競争政策上問題となっている「グリーンウォッシング」と呼ばれる過剰なグリーン技術の対外的アピールについて分析を行った。 実証分析に関しては次のような研究を行った。第1に、パーム油農園地理データと認証取得農園データを紐づけて、農園が立地する地域の所得水準や輸出港までの距離、農園所有企業の上場が認証取得に与える影響を検討した。さらに認証農園の森林被覆状況と農園企業所有者の属性の影響もより詳細に分析するためのデータ収集を実施した。第2に、国レベルのパネルデータとして利他心を表現し、輸入国側の利他心が貿易を促進させているかどうか、グラビティモデルを用いて検証を行った。特に、コーヒーの貿易額への影響は統計的に非有意であり、その結果の頑健性の確認および方法の改善を進めた。 調査に関しては、ベトナム中部高原地帯(ダグラク省バンメトート市)において、コーヒー農家を訪問し、認証取得を含む生産方法、作付作物、販売方法の選択について聞き取り調査を行った。今後の本調査に向けて必要な情報を収集することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
民間認証制度あるいは持続可能性認証制度の理論的分析および一部の実証分析に関しては順調に研究が進展している。しかし、調査に関してはベトナム中部高原地帯において、コーヒー農家を訪問し、認証取得を含む生産方法、作付作物、販売方法の選択について聞き取り調査を行ったが、本調査が未実施のため。
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今後の研究の推進方策 |
民間認証制度あるいは持続可能性認証制度の理論的分析および実証分析に関しては引き続き研究を発展させていく。また、調査に関してはベトナム中部高原地帯において、再度コーヒー農家を訪問し、認証取得を含む生産方法、作付作物、販売方法の選択について本調査を実施する予定である。
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