• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

21世紀に求められるリテラシーの標準テストの研究と開発

研究課題

研究課題/領域番号 21H04416
研究種目

基盤研究(A)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 中区分9:教育学およびその関連分野
研究機関国立情報学研究所

研究代表者

新井 紀子  国立情報学研究所, 情報社会相関研究系, 教授 (40264931)

研究分担者 伊藤 頼位  奥羽大学, 薬学部, 准教授 (40306080)
松崎 拓也  東京理科大学, 理学部第一部応用数学科, 教授 (40463872)
犬塚 美輪  東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (50572880)
尾崎 幸謙  筑波大学, ビジネスサイエンス系, 教授 (50574612)
登藤 直弥  東京都立大学, 人文科学研究科, 准教授 (70773711)
新井 庭子  高崎経済大学, 地域政策学部, 特命助教 (90932343)
菅原 真悟  国立情報学研究所, 社会共有知研究センター, 特任研究員 (00745052)
研究期間 (年度) 2021-04-05 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2025年度)
配分額 *注記
41,340千円 (直接経費: 31,800千円、間接経費: 9,540千円)
2025年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2024年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2023年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2022年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2021年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
キーワード読解力 / テスト理論 / reading / writing / リテラシー
研究開始時の研究の概要

21世紀のインターネットとAIを含む機械支援を受けられる世界にありながら、何らかの読解記述力(リテラシー)不足が原因でその恩恵を十分に得られない人々を対象として、リテラシーを診断する標準テストを研究開発することで社会課題解決に挑む。

研究実績の概要

2023年度には、申請時の計画には含まれていなかった新しい問題形式として、「助詞穴埋め問題(文中の助詞を空欄にし、適切な助詞を選ばせる)」を新たに開発した。この形式は、表面的には単純に見えるものの、実際には被験者に文構造や文脈を適切に把握する能力を要求するものであり、文法的知識と読解力の両方が問われるタスクである。リテラシーが十分に身についていないと考えられる層においてもフロア効果を生じにくく、かつ非専門家でも採点が可能な形式であるため、標準テストとして有望であると考えられる。

この助詞穴埋め問題を含む試験を、数千人規模で実施・分析した結果、当該問題の正答率は、これまで開発・運用されてきたRST(Reading Skill Test)や、一般的な国語系学力テストとの得点と0.5を超える相関を示した。これは、助詞の適切な選択が単なる語彙知識の有無ではなく、文脈に基づく読解や文構造の処理能力に関係していることを示唆するものであり、非常に重要な発見である。

本研究では、リテラシーが不足しているとされる層の診断可能性を高めるために、構文理解や要約、図表の言語化など多様なスキルを測定可能な問題形式の開発・検証を進めているが、助詞穴埋め問題はそれらのうち最も早期に高い有効性を示した形式である。本成果は、当初の「公正かつ高精度なリテラシー標準テストの構築」という目標に照らしても非常に意義深く、今後の問題開発および実用化に向けた検討において重要な指針となる。

現在までの達成度
現在までの達成度

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の研究計画では、RSTの知見を活用しつつ、「リテラシーが欠如していると考えられる層」を対象とした標準テストの開発を目指していた。2023年度には、その方向性に沿って、申請段階では明示的に計画されていなかった「助詞穴埋め問題」という新たな問題形式を開発した。

この形式は、被験者が文構造を理解し、文脈に即して適切な助詞を選択する能力を測るものであり、リテラシーの基盤となる言語的スキルを簡潔かつ客観的に評価できる。実際に実施した大規模な試験結果からは、助詞穴埋め問題の得点と、既存のRSTや学力テストとの間に0.5を超える高い相関が確認された。これは、本研究が仮説として設定した「リテラシーを構成する基本的スキルが不十分な層の診断可能性」を裏付ける重要な成果である。

このように、当初の目的に沿った新たな評価項目の創出と、その妥当性の初期的確認が順調に進んでいることから、本研究計画はおおむね順調に進展していると判断できる。

今後の研究の推進方策

本研究の社会実装を見据え、2024年度には、中学3年生の卒業直前という明確な条件を満たす層を調査対象に設定する。すなわち、(1)ランダムサンプルが得られる、(2)中学校の学習課程を終えている、(3)高校入試を経て一定の学習努力を積んでいる、という要件を満たす集団を対象とし、リテラシーテストの各問題タイプについて標準テストとしての妥当性を検証する。この調査は、500人を超える大規模サンプルを想定しており、信頼性・一般化可能性の高いデータを得ることが期待される。

また、これまでに得られた成果をもとに、国際会議・国内学会・書籍等を通じて広く成果を発信し、社会的認知と議論の促進を図る。特に、「助詞穴埋め問題」などの有効性が示唆された新しい問題タイプについては、リテラシー評価の観点から社会実装可能な形に整理・改良し、継続的に実証研究を重ねる。

これにより、最終的な目標である「リテラシーが欠如していると考えられる層に対して、公平かつ高精度な標準テストを提供する」という目的に着実に近づくと見込まれる。

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 2021 審査結果の所見   実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2023 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Syntactic Processing Skills: Engine for Acquiring Knowledge2023

    • 著者名/発表者名
      Noriko H. Arai, Teiko Arai, Naoya Todo, Takuya Matsuzaki, Miwa Inuzuka, Shingo Sugawara, Koken Ozaki
    • 雑誌名

      Proceedings of the 45th Annual Cognitive Science Society Meeting (CogSci 2023)

      巻: -

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Syntactic Processing Skills: Engine for Acquiring Knowledge2023

    • 著者名/発表者名
      Noriko H. Arai, Teiko Arai, Naoya Todo, Takuya Matsuzaki, Miwa Inuzuka, Shingo Sugawara, Koken Ozaki
    • 学会等名
      The 45th Annual Cognitive Science Society Meeting
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 小学生の視写スキルと誤りの分析(1)-視写スコアの学年変化2021

    • 著者名/発表者名
      犬塚 美輪, 川原 名見, 新井 紀子
    • 学会等名
      日本教育心理学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書
  • [学会発表] 小学生の視写スキルと誤りの分析(2)-視写スコアの学年変化2021

    • 著者名/発表者名
      犬塚 美輪, 川原 名見, 新井 紀子
    • 学会等名
      日本教育心理学会総会
    • 関連する報告書
      2021 実績報告書

URL: 

公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-12-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi