研究課題/領域番号 |
21H04448
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分14:プラズマ学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤田 全基 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20303894)
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研究分担者 |
猪野 隆 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 講師 (10301722)
奥 隆之 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 J-PARCセンター, リーダー (10301748)
金子 耕士 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 物質科学研究センター, 研究主幹 (30370381)
河村 聖子 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 J-PARCセンター, 研究副主幹 (70360518)
大河原 学 東北大学, 金属材料研究所, 技術一般職員 (10750713)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
41,990千円 (直接経費: 32,300千円、間接経費: 9,690千円)
2021年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
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キーワード | 偏極中性子 / スピンダイナミクス / 超伝導 / スピントロニクス / 偏極中性子散乱 / 高温超伝導 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、日本の中性子科学技術が誇る,高エネルギー中性子に対するスピン偏極技術と試料環境技術(温度・磁場・圧力・電場)を融合することで,物質内の詳細なスピン情報を取得可能な測定環境を構築する.この測定環境を活用して、高温超伝導体およびスピントロニクス基盤物質のスピンダイナミクスの全貌を明らかにする.スピンダイナミクスに注目して機能発現のメカニズムを解明することから,将来のエネルギー利用における課題解決に貢献する.
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研究実績の概要 |
本研究では,スピン交換光ポンピング(SEOP)法を活用した中性子偏極デバイスを高エネルギー分光器に実装し,多重外場環境(温度・磁場・圧力・電場)と共存させることで物質内の動的スピン情報を詳細に取得する手法の実現を目指している。偏極中性子散乱法は,次世代の中性子科学を切り開く戦略要素として,世界中の中性子施設が高度化に注力している。そのため、本研究で行う中性子ビームのスピン偏極と測定対象である物質内電子のスピン偏極を個別制御する手法は、中性子科学での高い競争力となり得る。 今年度は研究がスタートしたところであるが、これまでの実績からコンパクト化したSEOPシステムをJ-PARC物質・生命科学実験施設の分光器に実装することができた。ただし、高偏極率の実現と偏極率保持には改善の余地があることがわかり、その必要要素の検討を進めた。関連して研究用原子炉JRR-3でも測定環境を構築するために整備を行った。一方、測定対象のひとつである銅酸化物高温超伝導体については、粉末試料、および、単結晶の作成を進めた。特に新しい対象として選定したT*構造物質の電子状態の解明のため、作成が困難であった希薄ホールドープ領域の試料合成に取り組み、フッ素置換することで目的とする試料を得ることができた。また、中性子散乱実験に先立ち、放射光X線散乱実験とミュオンスピン回転/緩和実験を行った結果、高圧酸素アニールを施すことでホール濃度が微量な領域でも超伝導が発現していることがわかり、超伝導と磁気秩序が競合することがわかった。これまでに多数の報告があるLa2-xSrxCuO4の磁気励起の素性解明には偏極中性子の利用が重要であるが、T*構造物質が非常に良い比較対象となり得ることが確認できた。今後、両系に対する多重外場環境下での偏極中性子散乱実験を行うことで、磁気相関の詳細と超伝導との関係が解明できると期待できる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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