研究課題/領域番号 |
21H04475
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
吉岡 瑞樹 九州大学, 先端素粒子物理研究センター, 准教授 (20401317)
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研究分担者 |
三島 賢二 名古屋大学, 素粒子宇宙起源研究所, 特任准教授 (20392136)
槇田 康博 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (30199658)
北口 雅暁 名古屋大学, 素粒子宇宙起源研究所, 准教授 (90397571)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
41,730千円 (直接経費: 32,100千円、間接経費: 9,630千円)
2024年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2023年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2022年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2021年度: 13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
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キーワード | 素粒子実験 / 中性子基礎物理 / 超伝導磁石 / 中性子 / ガス検出器 |
研究開始時の研究の概要 |
中性子は最も単純な原子核の一つであり、およそ900秒で電子、陽子、反ニュートリノに崩壊する。その崩壊寿命は素粒子標準理論の精密検証において不可欠なパラメータであるが、測定手法間に3.8標準偏差の有意な乖離が見られている。この乖離は「中性子寿命問題」と呼ばれており、未知の現象に起因する可能性が議論されている。我々は茨城県東海村の陽子加速器施設J-PARCの大強度中性子ビームを用いて、既存の手法とは異なる測定方法により中性子寿命を高精度で決定する実験を提案している。本研究は、研究期間内に0.1%の精度で中性子寿命を測定し、中性子寿命問題が未知の現象に起因するか否かに決着をつけることを目的とする。
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研究実績の概要 |
中性子は最も単純な原子核の一つであり、およそ900秒で電子、陽子、反ニュートリノに崩壊する。その崩壊寿命は素粒子標準理論およびビッグバン元素合成理論の精密検証において不可欠なパラメータであるが、測定手法間に3.8標準偏差の有意な乖離が見られている。この乖離は「中性子寿命問題」と呼ばれており、未知の現象に起因する可能性が真剣に議論されている。この問題を解決すべく、申請者らは茨城県東海村の陽子加速器施設JPARCの大強度中性子ビームを用いて、既存の手法とは異なる測定方法により中性子寿命を高精度で決定する新しい実験を提案している。本実験では新型ガス検出器とソレノイド磁場を組み合わせ、従来最も支配的であった背景事象を大幅に低減できる。
これまでの研究で新規検出器の基本開発が完了しているが、本年度は未対応項目への措置を行った。入射中性子がガス検出器中の動作ガスにより散乱され、検出器部材との吸収反応により発生するガンマ線背景事象を抑制する必要がある。そのため、ガンマ線発生確率が著しく低い6フッ化リチウムで検出器内部を覆うことを検討してきた。本年度は6フッ化リチウム壁の詳細設計および設置方法の検討を行ない、実際に検出器実機に組み込んだ。また、荷電粒子検出面に高電圧を印加する必要があるが、これまで放電現象が見られていた。放電箇所への対応を行い、本実験実施に十分な高電圧が印加できることを確認した。以上により、本実験実施可能な新規検出器の開発が完了した。次年度には、実験中に必須なエネルギー校正システムを検出器実機に組み込む。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本実験実施可能な新規検出器の開発が完了し、当初の計画通り次年度に中性子ビーム照射を実施予定である。
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今後の研究の推進方策 |
本実験中に必須である、エネルギー校正システムを検出器に組み込む。検出器群をビームラインに設置し、物理実験を遂行する。
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