研究課題/領域番号 |
21H04477
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分15:素粒子、原子核、宇宙物理学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
北口 仁 国立研究開発法人物質・材料研究機構, エネルギー・環境材料研究センター, 特命研究員 (60354304)
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研究分担者 |
西島 元 国立研究開発法人物質・材料研究機構, エネルギー・環境材料研究センター, グループリーダー (30333884)
菅野 未知央 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 超伝導低温工学センター, 准教授 (30402960)
菊池 章弘 国立研究開発法人物質・材料研究機構, エネルギー・環境材料研究センター, グループリーダー (50343877)
谷貝 剛 上智大学, 理工学部, 教授 (60361127)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
42,510千円 (直接経費: 32,700千円、間接経費: 9,810千円)
2023年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2022年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2021年度: 19,370千円 (直接経費: 14,900千円、間接経費: 4,470千円)
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キーワード | 超伝導線材 / 極細金属線加工技術 / 超伝導ケーブルの電磁現象 / 極細超伝導線の特性評価技術 / 強磁場加速器用マグネット / 極細金属線 / A15型化合物超伝導体 / 超伝導ケーブル |
研究開始時の研究の概要 |
髪の毛よりも細い極細超伝導線材を撚り合わせることで、性能を劣化させることなく自在に曲げることができ、これまで前例のないしなやかさをもった高磁場加速器マグネット用A15型化合物超伝導ケーブルを目指す。加速器マグネット主コイル用として十分な性能を目指して極細線の高性能化に取り組む。また、極細線撚り合わせケーブルにおける様々な電磁現象は解明されておらず、実験とシミュレーションの両面から理解を深め、ケーブル化のための基盤を構築する。
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研究成果の概要 |
Nb/Al複合線の断面設計を最適化し、0.05mm径で1km以上の長尺線無断線加工や、異種金属複合線として世界最細で絹糸よりも細い0.017mm径までの細線化に短尺で成功した。Nb/Sn複合線の大電流容量導体化実証として0.05mm径線を用いて多重撚線を試作し、熱処理後の曲げやすさと5kA(4.2K、2T)までの通電を確認した。 撚線ケーブル電流分布解析では大規模回路方程式を解く必要がある。等価素子導入で要素を半減する手法(計算時間が従来法の65%)を考案した。 伸び計等を使用できない極細線材素線の機械特性を評価する手法を確立した。撚線の試験では、許容応力が単線とほぼ同レベルと判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
上部臨界磁場の高いNb3SnやNb3AlといったA15型化合物の超伝導線材(以下、A15超伝導線材と記載)とそのケーブルは超伝導相を生成させる熱処理(リアクト)後は脆いためにコイル巻線(ワインド)できない。髪の毛よりも細い極細超伝導線材を撚り合わせることで、性能を劣化させることなく自在に曲げることができ、これまで前例のないしなやかさをもった超伝導ケーブルの開発を進めている。熱処理後に優れた曲げやすさを維持しながら実際に5kAの大電流通電に成功した本研究の成果は、次世代型高磁場加速器で期待されている熱処理済みのケーブルを巻くリアクト&ワインド法でのコイル製作への道を拓く。
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