研究課題/領域番号 |
21H04532
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分18:材料力学、生産工学、設計工学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中村 篤智 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 教授 (20419675)
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研究分担者 |
栃木 栄太 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (50709483)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
42,900千円 (直接経費: 33,000千円、間接経費: 9,900千円)
2023年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2022年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
2021年度: 21,840千円 (直接経費: 16,800千円、間接経費: 5,040千円)
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キーワード | 塑性変形 / 転位 / 結晶 / 力学特性 / 光環境効果 / 力学試験 / 電子顕微鏡 / 外場効果 / 結晶塑性 / 光環境制御 / 光塑性 |
研究開始時の研究の概要 |
環境光が固体物質の強さや脆さに影響を及ぼすことが最近報告されている。しかし、そのメカニズムの多くは未だ不明であり、現在の材料力学・機械材料学分野において、これらを解明することは重要な課題となっている。金属の光電効果に知られるように、光と物質の相互作用は半導体に限らないが、これまでの研究は半導体に関するものが多い。そこで本研究では、金属を含む原子間結合状態の異なる複数の固体物質において、力学試験により光の影響を系統的に調査し、光の影響を理解しメカニズムの解明を試みる。なお、光は表面で物質とより強く相互作用を起こすと考えられるので、表面近傍の評価が可能な微小力学試験を中心に研究を遂行する。
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研究実績の概要 |
物質・材料に外部から力が加わった際、どのように形状を変化させ壊れていくのかという基礎的現象の研究は重要な課題となっている。これまで、金属以外の無機材料は、室温では可塑性が非常に小さく、脆く壊れやすいと考えられてきた。これに対して,代表者らは材料の可塑性に光環境が大きく影響する現象を発見している。現在、光環境制御下において、半導体に限らず様々な固体材料の変形挙動について、光がどのような影響を及ぼしているのか調査している。令和4年度では昨年までに構築した実験方法を利用した実験研究を実施した。特に、光環境制御下で荷重負荷速度や光の強度や波長を制御するという視点から検討を行った。その結果、ナノスケール実験においてはひずみ速度の影響が比較的小さいこと、一方で大型結晶を用いたマクロな力学試験ではひずみ速度の影響が大きいように見える結果が確認された。この違いの由来については今後の検討課題となっている。ナノスケール試験では、光の透過可能領域の違いにより、光の効果が変化することも確認できている。これは光の透過性の低い材料では、表面近傍にのみ光環境効果が表れていることを示唆している。また、結晶では方位によって塑性変形挙動が異なるが、実際には、シュミット因子の高い主すべり系次第で、光環境効果に違いが生じているような結果が得られている。これらに基づき、次年度はすべり系による光環境効果の差異をさらに調査すべく、より細かな力学試験条件の違いによる実験結果の違いを評価していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
酸化物においては、半導体に限らず光環境が力学的性質に大きく影響していることが確認されている。また、ひずみ速度により光環境の効果が変化することが認められた。また、荷重負荷方向による影響が大きいことも認められた。細かな視点からの実験および解析により、これまで見逃されていた事実についていくつか発見しており、今後、論文への投稿予定である。
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今後の研究の推進方策 |
光が変形挙動に影響する場合には、試験条件が重要であることが改めて確認された。今年度は試験条件をより詳細に変更して実験研究により調査していく。さらに理論的な面でも解析を続ける。
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