研究課題/領域番号 |
21H04541
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分19:流体工学、熱工学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
今井 陽介 神戸大学, 工学研究科, 教授 (60431524)
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研究分担者 |
林 周宏 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (60373354)
滝沢 研二 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60415809)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
43,290千円 (直接経費: 33,300千円、間接経費: 9,990千円)
2023年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2022年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2021年度: 25,350千円 (直接経費: 19,500千円、間接経費: 5,850千円)
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キーワード | 計算生体流体力学 / 計算バイオメカニクス / 流体構造連成解析 / 細胞運動 / 組織形成 |
研究開始時の研究の概要 |
哺乳類の大脳皮質深部で誕生した神経細胞(ニューロン)は,三種類の移動モードを駆使して脳表層に到着し,インサイドアウトと呼ばれる六層構造の大脳皮質を形成する.なぜニューロンは移動モードを変えられるのか?リーリンと呼ばれるタンパク質にはどのような役割があるのか?本研究課題では,流体構造生化学連成解析とイン・ビボ細胞実験の統合的な手法によって,インサイドアウト構造の形成メカニズムを解明することに挑戦する.
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研究成果の概要 |
ニューロンの先導突起の挙動を再現するため,流体構造連成解析手法を開発した.変形勾配テンソルを自発的な塑性変形と弾性変形の乗算分解に分解し,先導突起近傍における細胞膜の面積拡大を表現する.細胞膜に対するアイソジオメトリック解析と,周囲の流体に対する境界積分法を連成する.ニューロンの移動時にみられる先導突起の伸展(退縮)には,突起先端部における局所的な面積拡大(縮小)が必要であることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ニューロンの移動と他の細胞(例えば,浸潤時のがん細胞)の移動には類似する点が多い.本研究結果は,自発的な塑性変形が多様な細胞の挙動に共通する重要な役割を持つ可能性を示唆している.細胞挙動は従来の工学的な材料や機械にはない性質を有している.実際の細胞のように柔軟で強靭な材料や機械を創出するため,細胞挙動の力学的メカニズムを新しい材料構造や動作原理に応用できる可能性がある.
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