研究課題/領域番号 |
21H04599
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分25:社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
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研究機関 | 東京工業大学 (2024) 九州大学 (2021-2023) |
研究代表者 |
藤澤 克樹 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (40303854)
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研究分担者 |
鍛冶 静雄 九州大学, マス・フォア・インダストリ研究所, 教授 (00509656)
伊藤 聡 統計数理研究所, 統計基盤数理研究系, 教授 (50232442)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
41,470千円 (直接経費: 31,900千円、間接経費: 9,570千円)
2024年度: 9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2023年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2022年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2021年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 数理最適化 / グラフ解析 / 多様体学習 / サイバーフィジカルシステム / 機械学習 / 高性能計算 / サーバーフィジカルシステム / Society5.0 / モビリティ / 深層学習 / Society 5.0 |
研究開始時の研究の概要 |
サイバーフィジカルシステム(CPS)では実社会で起きている現象をカメラやセンサー等で収集して計算機上でモデル化する前半部分と、深層学習や最適化アルゴリズムを活用するアプリケーション開発の後半部分に分かれている。しかし現状では各アプリケーションに合わせて個別にCPS前後半を作り込む必要があり、開発効率の低下と CPS 普及の妨げになっている。本研究ではこれらを解決するため様々な現象や情報の関係を少数の原理から説明可能なユニバーサル多様体学習のアルゴリズムの開発を行い、CPS 前後半の中間層に組み入れることによって実社会の多種多様なデータを抽象化された中間データとして共有化することを目指す。
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研究実績の概要 |
2023年度は以下のステージ2と3の取り組みを行った。 ステージ2:アプリケーション開発:ステージ3:社会実装の推進とアルゴリズム品質に関する検証 新しいタイプの自動倉庫・搬送システム(MC-AS/RS)の効率改善を目指してロート製薬との共同研究を続けている。MC-AS/RSは複数の搬送機を独立して動作させることができ、人的資源を削減しながら荷物の輸送距離を伸ばすことが可能である。しかし、多くの搬送機を同時に制御する必要があるため、構造と制御方法が複雑になってしまう。そこで、時間拡大ネットワーク(TEN)を使用した最適化方法を提案し、これにより荷物の輸送時間を短縮していく。具体的には、TENを用いてAS/RSの最適なシーケンスと輸送タイミングを計算し、MC-AS/RSの運用効率を問題として最小化することを目指している。最終的に、実際の使用に必要なリクエスト順序を生成していく。提案方法は、他の規則ベースの方法と比較して、リクエストの総実行時間を短縮することが実証実験にて確認された。 また自動倉庫および取り出しシステム(AS/RS)における荷物の移動時間を最小化するために「荷物のシャッフリング」に焦点を当てた研究を行っている。荷物のシャッフリングとは、AS/RS内で一度保管された荷物の保管場所を変更することである。この研究では、荷物の再配置問題を0-1整数プログラミング問題として定式化し、シミュレーション実験と実際の工場での実証実験を通じて、この方法が機械による荷物の輸送時間を短縮することを確認できた。 またソフトバンクとはロボットによる自走配送におけるデータ解析やデータ信頼性に関するアルゴリズム及びソフトウェアの開発が進んでおり、2024年度には具体的な検証に進む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
理由 上記の研究実績の概要でも記載したように大きな研究の進捗が見られており、以下のアプリケーション分野などへの適用が進んでいるため。 産業アプリケーション:数理最適化, グラフ解析, 深層学習を用いた新しい産業応用の開拓(多数の民間企業との共同研究) 1: スマート工場構築(ロート製薬) 2: データの品質保証:ロボットによる自走配送 (ソフトバンク)
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今後の研究の推進方策 |
全体的に当初の計画通りに進んでいるため、2024年度は当初の予定通りに以下のステージでの研究を推進する。 ステージ2:アプリケーション開発 ステージ3:社会実装の推進とアルゴリズム品質に関する検証
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