研究課題/領域番号 |
21H04617
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分26:材料工学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
長田 実 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 教授 (10312258)
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研究分担者 |
小林 亮 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 准教授 (50613395)
山本 瑛祐 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 助教 (60827781)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
42,900千円 (直接経費: 33,000千円、間接経費: 9,900千円)
2021年度: 23,270千円 (直接経費: 17,900千円、間接経費: 5,370千円)
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キーワード | 酸化物原子膜 / ナノシート / 誘電体 / 蓄電デバイス |
研究開始時の研究の概要 |
温室効果ガス排出削減、SDGs達成など、環境・エネルギー分野の長中期的課題を解決するためには、蓄電デバイスのイノベーションが必要となる。誘電体を用いた蓄電キャパシタは、リチウム二次電池などの従来の「化学電池」と異なり、充放電に化学反応を伴わず、高い出力密度を有するため、究極の安全、全固体蓄電デバイスとして期待されている。本研究では、応募者らが独自に開発した「分子レベルの厚さで巨大誘電率を示す酸化物原子膜」をシーズに、従来の誘電キャパシタの最大のネックである低エネルギー密度の課題を解決し、リチウム二次電池に匹敵する高エネルギー密度とともに、高出力密度を併せ持つ夢の蓄電キャパシタの創成を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、次世代蓄電デバイスの開発を目指した新たな試みとして、層状酸化物の単層剥離により得られる酸化物原子膜「ナノシート」に注目し、ナノシートをベースとする革新的誘電材料・デバイスの開発を行った。本年度は、独自に開発した高誘電性ナノシートをモデルケースに、従来の材料では実現できない誘電・蓄電機能を持つ材料・デバイスの開発と、それを推進するために必要な基礎研究を進めた。 新規材料の設計のため、巨大誘電特性(>500)、サイズ効果フリー機能など特異的誘電特性を有するペロブスカイトナノシートをモデルケースに、0.5~3 nmの臨界薄膜で実現する特異物性の機構解明を進めた。この目的のために、ペロブスカイト1格子単位(~ 0.4 nm)で厚みを精密に制御したナノシート(KNbO3, LaNb2O7, Ca2Nam-3NbmO3m+1およびその同型置換体)を合成した。走査型プローブ顕微鏡を利用した特性評価の結果、ナノシートでは、従来材料 (BaTiO3, Pb(Zr,Ti)O3) で臨界膜厚とされる~1.5 nm(3格子)以下でも高誘電率、強誘電特性が維持されることを確認した。現在、放射光X線構造解析、高分解能TEM、第一原理計算による分極構造、電子状態の詳細な検討を進めており、ナノシートにおける高誘電率の起源、特性制御機能の解明とともに、単原子膜レベルでの電子状態、配位構造と誘電特性相関の理解につなげる。 さらに、以上の知見をベースに、蓄電デバイス応用に好適な高誘電率と高耐電圧を併せ持つ新規材料の開発を行った。Ca2Nam-3MmO3m+1(M= Nb, Ta)に対して、第一原理計算に基づく材料設計により元素置換やバンド構造制御を行い、分極構造の最適化による誘電率の向上や耐電圧特性、耐熱性の制御を目指した研究を進めた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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