研究課題/領域番号 |
21H04705
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分37:生体分子化学およびその関連分野
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
杉山 弘 京都大学, 高等研究院, 研究員 (50183843)
|
研究分担者 |
板東 俊和 京都大学, 理学研究科, 准教授 (20345284)
ナマシヴァヤム パンディアン 京都大学, 高等研究院, 講師 (20625446)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
42,120千円 (直接経費: 32,400千円、間接経費: 9,720千円)
2023年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2022年度: 13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
2021年度: 15,340千円 (直接経費: 11,800千円、間接経費: 3,540千円)
|
キーワード | ケミカルバイオロジー / 生物有機化学 / 遺伝子発現制御 / ヌクレオソーム / DNAナノ構造体 / AFM解析 / ミトコンドリア / 遺伝子発現 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞内でおこる生命現象は、生物学的な構成単位であるヌクレオソーム中のヒストンや核酸塩基の化学修飾よって誘導され、エピジェネティックに制御されている。遺伝子発現機構を分子レベルで解明することができれば、細胞の運命を自在にコントロールし、再生医療や基礎研究への応用が期待できる。本研究申請では、ヌクレオソームを中心とした遺伝子発現の機構を1分子レベルの可視化技術を確立し、我々の構築した「遺伝子スイッチ」の作用を評価する。これらの知見に基づき遺伝子ネットワークを制御するための新たな分子の開発と細胞への応用を目指す。
|
研究成果の概要 |
ヌクレオソームのネットワークを介した遺伝子発現機構を分子レベルで解明することができれば、生体機能分子研究への応用が期待できる。研究開発代表者は、ヌクレオソームを中心とした遺伝子発現の動態の可視化をDNAオリガミ-AFM測定技術によって実現した。さらに遺伝子発現ネットワークを制御するための機能分子として環状ポリアミド分子やクロラムブシルポリアミド分子を開発し、培養ヒトがん細胞やハンチントン発症マウスへの解析評価を行った。本研究遂行により得られた成果によって、ナノスケールでの分子配列化と一分子解析を活かした生命現象の解明に成功し、機能分子創成に関する技術基盤を確立したと考える。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
遺伝子発現はヌクレオソーム中のヒストンや核酸塩基の化学修飾よって制御され、ヌクレオソーム間の距離や配向によってクロマチンの高次構造が形成される。分子レベルの解像度のクロマチン構造の動態や反応機構の詳細は解明されておらず、研究代表者らが分子科学の立場からナノスケールでの遺伝子発現機構の解明と機能分子による制御技術の開拓を行ったことに、学術的な意義があると考える。本研究で得られた遺伝子発現制御技術に関する知見は、大学研究機関や企業へ広がっており、核酸領域研究に関連する新概念の創出や将来的な医薬品分野への発展の可能性が見込まれている。
|