研究課題/領域番号 |
21H04715
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分38:農芸化学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
梅田 正明 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (80221810)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
41,340千円 (直接経費: 31,800千円、間接経費: 9,540千円)
2024年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2023年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
2022年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
2021年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | DNA倍加 / クロマチン / ヒストン |
研究開始時の研究の概要 |
DNA倍加は一つ一つの細胞の中でDNA量が倍々に増えていく現象である。それに伴い細胞・器官サイズが大きくなるため、地球上の植物バイオマス生産に大きく貢献している。しかし、植物の中にはDNA倍加を全く起こさない種も存在し、何がDNA倍加能を決める要因となっているかは未だ不明である。本研究ではDNA倍加の誘導メカニズムをクロマチンの視点から明らかにし、植物体でDNA倍加を誘発するための基礎的知見を得る。
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研究実績の概要 |
DNA倍加は一つ一つの細胞の中でDNA量が倍々に増えていく現象である。DNA倍加が起こると細胞や器官が大きくなるため、地球上の植物バイオマス生産に大きく貢献している。しかし、植物にはDNA倍加を全く起こさない種も存在し、何がDNA倍加能を決める要因となっているかは未だ明らかにされていない。我々は、DNA倍加の誘導には細胞周期進行の抑制の他に、クロマチン構造の緩和も必要であることを明らかにしてきた。そこで本研究では、どのようなメカニズムでクロマチンが緩み、DNA倍加が誘導されるのかを明らかにすることにより、DNA倍加能を規定する要因について解明することを目標とする。
これまでの研究で、ヒストンシャペロンCAF-1複合体のサブユニットの一つであるFAS1がサイクリン依存性キナーゼ(CDK)によりリン酸化されること、またCDKやFAS1のシロイヌナズナ変異体ではヘテロクロマチンの脱凝縮が見られ、DNA倍数性が上昇していることがわかっている。このことから、「CDKによるFAS1のリン酸化がCAF-1を活性化し、ヘテロクロマチン化を促進することで細胞分裂からDNA倍加への移行を阻害している」という仮説を立てるに至った。この仮説を検証するために、まず質量分析によりFAS1のリン酸化部位の同定を試みた。全長のFAS1組換えタンパク質を3分割しリン酸化反応を行ったところ、2つの領域がリン酸化を受けることが明らかになったが、そのうちの1つの領域はアミノ酸の偏りが見られるため、質量分析によりリン酸化部位を特定するには至らなかった。そこで、リン酸化を受ける可能性のある部位に順次アラニン置換を導入する準備を開始した。その他に、ヘテロクロマチン形成に関わるヒストン修飾酵素について解析するため、マーカー系統等の準備も開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
FAS1のタンパク質特性が原因でリン酸化部位の特定には至っていないが、リン酸化アッセイの系は確立できたので、今後リン酸化を受ける可能性がある部位に変異を導入した組換えタンパク質を使ってリン酸化部位を同定できると考えている。また、ヘテロクロマチン形成に関わるヒストン修飾酵素については、必要な植物材料の作成が順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
FAS1のアミノ酸配列の中でCDKによるリン酸化を受ける可能性がある部位に変異を導入し、これらの組換えタンパク質を用いてリン酸化アッセイを行うことでリン酸化部位を同定する。また、ヘテロクロマチン形成に関わるヒストン修飾酵素の基質特異性に着目し、DNA倍加能との関連について解析を進めていく。さらに、これらの酵素の蓄積様式についても調べる予定である。
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