研究課題/領域番号 |
21H04746
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分41:社会経済農学、農業工学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小川 雄一 京都大学, 農学研究科, 准教授 (20373285)
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研究分担者 |
原田 昌彦 東北大学, 農学研究科, 教授 (70218642)
菊池 正二郎 兵庫医科大学, 医学部, 准教授 (70381960)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
43,160千円 (直接経費: 33,200千円、間接経費: 9,960千円)
2023年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2022年度: 11,440千円 (直接経費: 8,800千円、間接経費: 2,640千円)
2021年度: 24,440千円 (直接経費: 18,800千円、間接経費: 5,640千円)
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キーワード | 微生物 / 迅速培養 / ウシ結核菌 / センサ / フッ素系溶媒 / 誘電泳動 / 出芽酵母 / 代謝生成物 / 不活性溶媒 / 細菌センサ / テラヘルツ波 |
研究開始時の研究の概要 |
微生物は極めて重要な生物であるが,培養に長い時間がかかるといった根本的な技術課題が残されている。そこで本研究では,不活性溶媒や光照射による微生物の増殖能(分裂速度や最終収量)を向上させる新たな培養技術の確立を目指す。具体的には,生きている微生物の増殖能を高感度かつ定量的に評価する計測系を開発すると共に,代謝物のメタボローム解析や出芽酵母変異株ライブラリ利用により,系統的なメカニズム探索型研究を実施し,食品,環境,エネルギー,医療等へ貢献できる技術を開発する。
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研究成果の概要 |
微生物の増殖能の向上や培養検査の迅速化を目標に,独自のセンサ技術に基づいた,微生物の増殖能を高感度かつ定量的に評価する技術の開発を目指した。独自センサにより,結核菌の12種類の抗結核薬に対する感受性を迅速診断できる基盤技術を開発した。また,大腸菌液体培養においてFCは従来知られていた酸素リザーバー機能だけでなく、二酸化炭素などの吸着による培養環境の維持メカニズムがあること証明した。さらに,FC添加によって,大腸菌の鉄が関わる代謝が変化したことを示唆しているとの結論を得た。さらに,サブミリ波照射においては,重合反応には周波数依存性が認められることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
微生物は我々の暮らしと密接な関係を有しているが,その分析や利用に際し,古くからの培養法に依存している。本研究では,迅速に微生物増殖をモニタリングできる技術を構築するために,高感度なセンサを用いるだけに留まらず,培養環境そのものを見直すことや,外部から電場で摂動を与えるといった新しい技術の検討を行った。得られた成果は,例えば医学分野では難培養菌である結核菌への薬剤耐性を従来よりはるかに早い段階で評価できることを示したり,フッ素系溶媒の培地への添加が,明らかに微生物増殖に有利に働いていることを示し,さらにはそのよる簡便で扱いやすい方法を特許として検討している点において,社会的意義は大きい。
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