研究課題/領域番号 |
21H04755
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分42:獣医学、畜産学およびその関連分野
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
大鐘 潤 明治大学, 農学部, 専任教授 (50313078)
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研究分担者 |
乾 雅史 明治大学, 農学部, 専任准教授 (20643498)
長嶋 比呂志 明治大学, 農学部, 専任教授 (50318664)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
42,120千円 (直接経費: 32,400千円、間接経費: 9,720千円)
2023年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2022年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2021年度: 18,330千円 (直接経費: 14,100千円、間接経費: 4,230千円)
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キーワード | エピジェネティクス / ハプロ不全 / DNAメチル化 / エピゲノム編集 / エピジェネティックなゆらぎ / ハプロ不全優性遺伝病 |
研究開始時の研究の概要 |
ほ乳類遺伝子の約半数はプロモーターにCpGアイランドを持ち、CpGアイランドと外側との 境界はCpG shoreと呼ばれる。CpGのメチル化は遺伝子発現抑制の主要なエピジェネティック修飾で、CpG shoreでは偶然にメチル化状態が変動しうる “ゆらぎ”が見られる。片方の正常遺伝子のみでは発現量が不足するために発症するハプロ不全優性遺伝病では、同一家系内でも個人ごとに発症様態が異なるが、その理由は配列のみでは説明できない。本研究では、配列異常のみでは説明できないハプロ不全での病態のバラツキが、一方の正常遺伝子のCpG shoreでの DNAメチル化の偶然の “ゆらぎ”に起因することを検証する。
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研究成果の概要 |
FBN1遺伝子座についてブタ型CpGショア正常アリルおよびマウス欠損アリルをヘテロ接合性に保持するマウスの作製について、ES細胞樹立を行い、今後は個体を作製する予定である。また、FBN1 のプロモーターアッセイにより、DNAメチル化のゆらぎを示すCpG ショアは近位エンハンサーとして機能することが明らかになった。さらにCpGアイランド、CpGショアのプロモータ活性は、DNAメチル化によって抑制されることも見出した。RUNX2については、軟骨細胞に分化誘導可能な幹細胞にDNA高メチル化誘導のエピゲノム編集ベクターを導入し、Runx2プロモーターでの高メチル化誘導が可能なことを証明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハプロ不全優性遺伝病の発症が、原因遺伝子のCpGショアでのDNAメチル化のゆらぎによって決定されることを証明するためのモデル動物作製を行った。また、作製するモデル動物を使ってDNAメチル化のゆらぎを模したDNA高メチル化および低メチル化誘導を行うためのエピゲノム編集技術の最適化を図り、培養細胞レベルでFBN1、RUNX2遺伝そプロモーター領域でのDNAメチル化改変に成功した。これらにより、将来的には効率的な病態モデル動物の作成や発症予防・治療につながる基盤技術の確立に成功した。
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