研究課題/領域番号 |
21H04771
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分43:分子レベルから細胞レベルの生物学およびその関連分野
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
小松 雅明 順天堂大学, 大学院医学研究科, 教授 (90356254)
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研究分担者 |
三浦 芳樹 順天堂大学, 大学院医学研究科, 准教授 (90279240)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
41,990千円 (直接経費: 32,300千円、間接経費: 9,690千円)
2023年度: 13,780千円 (直接経費: 10,600千円、間接経費: 3,180千円)
2022年度: 15,860千円 (直接経費: 12,200千円、間接経費: 3,660千円)
2021年度: 12,350千円 (直接経費: 9,500千円、間接経費: 2,850千円)
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キーワード | オートファジー / 液―液相分離 / 選択的オートファジー / p62 / 液滴 / NRF2 / KEAP1 / ユビキチン / 液ー液相分離 |
研究開始時の研究の概要 |
オートファジーにより選択的に分解されるタンパク質群、およびそれら基質の選択的分解機構についての知見はまだ不十分である。本研究では、我々が開発した様々なオートファジー選択的基質を含んだ液滴・ゲルを精製できる手法と世界初の選択的オートファジー阻害遺伝子改変マウスを駆使し、オートファジー選択的基質の網羅的探索を行うとともに、それら選択的基質の分解メカニズムを解明する。
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研究成果の概要 |
膜結合型のATG8ファミリーに特異的に結合するプローブを利用して肝臓特異的選択的オートファジー不能マウスを作製した。p62の結合パートナーであるNBR1の過剰発現によりp62 bodyの流動性が低下する一方、その数、大きさが増加することを見出した。セルソーターを用いて蛍光標識したp62 bodyを高効率に精製できる方法を確立した。NBR1過剰発現細胞から精製したp62 bodyと肝臓特異的選択的オートファジー不能マウス肝臓の統合的プロテオーム解析により、p62 bodyに局在し、オートファジーにより分解される新規選択的オートファジー基質を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RNAが中心的な役割を演じる核内相分離と異なり、タンパク質の多価相互作用によって駆動される細胞質相分離は、十分な解析がなされていない。本研究による細胞質液滴p62 bodyの形成、制御、分解機構の精緻な解析は、細胞生物学における液―液相分離の新基軸を生み出し、世界の関連研究を強く牽引すると考えられる。p62 bodyによる生体防御系の異常は、直接的に病態発症、特に代謝性疾患やがんに関与することが明らかになっており、さらなる本研究の推進によりヒトの健康増進や疾患予防に繋がることが期待される。
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