研究課題/領域番号 |
21H04788
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分46:神経科学およびその関連分野
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
吉原 良浩 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, チームリーダー (20220717)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
41,730千円 (直接経費: 32,100千円、間接経費: 9,630千円)
2024年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2023年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2022年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2021年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
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キーワード | 前障 / 徐波 / Down state / フィードフォワード抑制 / 意識 / 大脳皮質 / 大規模ネットワーク / TRIO / 神経回路 / Down State / 徐波活動 / 睡眠 / 光遺伝学 / エンドマイクロスコープ / 記憶 |
研究開始時の研究の概要 |
前障(Claustrum)は哺乳類の大脳皮質の内側に位置する薄いシート状の構造であるが、その機能や詳細な神経接続についてはほとんど解明されていない未踏の脳領域である。私たちは最近、前障ニューロン特異的にDNA組換え酵素Creを発現するトランスジェニックマウス系統(Cla-Cre#1マウス)を用いて、前障が大脳皮質の徐波活動を制御することを見出した。本研究では新たに樹立したマウス系統(Cla-Cre#2、Cla-tTA)を加えて、光/化学遺伝学・生理学・行動学・解剖学など多様な実験手法を統合的に組み合わせ、「前障は意識の中枢である」というCrickの仮説の検証とともにその機能解明に挑戦する。
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研究実績の概要 |
前障(Claustrum)は哺乳類の大脳皮質の内側に位置する薄いシート状の構造であるが、その機能や詳細な神経接続についてはほとんど解明されていない未踏の脳領域である。晩年のFrancis Crickが『意識』に相関した脳活動の考察において、前障が意識を司る脳部位であるという大胆な仮説を提唱した。しかしながら前障の複雑かつ不規則な構造、さらにはマーカー分子・有用遺伝子ツールの欠如などが障壁となり、この興味深い仮説の実験的検証には未だ至っていない。私たちは、前障ニューロン特異的にDNA組換え酵素Creを発現するトランスジェニックマウス系統(Cla-Cre#1マウス)を用いて、前障が大脳皮質の徐波活動を制御することを見出した(Nat. Neurosci. 2020)。本研究では新たに樹立したマウス系統(Cla-Cre#2、Cla-tTA)を加えて、光/化学遺伝学・生理学・行動学・解剖学など多様な実験手法を統合的に組み合わせ、Crickの仮説の検証とともに未知の脳領域である前障の機能解明に挑戦する。2022年度においては、Cla-Cre#1マウスを用いて、AAVretroを用いた逆行性かつCre依存的なTVA/RG発現システムと、改変型狂犬病ウイルスを用いた経シナプス性入力ニューロン標識システムを融合させたTRIO法を駆使して、前障のCre陽性ニューロンへの入力細胞と出力脳領域の蛍光可視化による神経解剖学的解析を行った。その結果、Cre陽性前障ニューロンへの入力細胞と、Cre陽性前障ニューロンの出力脳領域の関係は、ランダムではなく、厳密なルールが存在することを見出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度の研究により、前障を中心とした入力・出力神経回路の基本原理の一端を明らかにすることができた。このことから本研究は概ね順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、生理学・行動学的解析を組み合わせることによって、入力細胞及び出力領域の異なる前障のサブドメインの機能的差異の解明へと向かう。
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