研究課題/領域番号 |
21H04794
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分47:薬学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
二木 史朗 京都大学, 化学研究所, 教授 (50199402)
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研究分担者 |
樋口 ゆり子 京都大学, 薬学研究科, 教授 (40402797)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
42,510千円 (直接経費: 32,700千円、間接経費: 9,810千円)
2023年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2022年度: 12,220千円 (直接経費: 9,400千円、間接経費: 2,820千円)
2021年度: 18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
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キーワード | L17E / 抗体 / 細胞内送達 / 液滴 / コアセルベート / 一本鎖抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
疾病関連タンパク質と高い親和性を有する抗体が医薬品として広く用いられている。現在市販されている抗体医薬品は、血中あるいは細胞表面のタンパク質を標的とするものがほとんどである。細胞内には種々の疾病関連タンパク質が存在する。抗体がこれらのタンパク質を標的とすることが出来れば、抗体医薬品の適用範囲は大きく広がる。本研究では、細胞内送達ペプチドを用いることで、生体での抗体の細胞内送達を達成する条件を探る。
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研究成果の概要 |
抗体は生体内の特定分子を見分る高い能力を有し、医薬品としての利用により大きな治療効果が得られている。細胞内には病気の原因となるタンパク質が多数存在するが、抗体は細胞膜を通り抜け、細胞内に移行することができないため、抗体医薬の適用の妨げとなっている。本研究では、(i)化学修飾した抗体と研究代表者が開発した細胞内抗体導入ペプチドL17Eの多量体あるいは生体適合性高分子多糖との架橋体との混合により、直径2マイクロメートル程度の球状複合体(コアセルベート)が形成されることや、(ii)この複合体が細胞と接すると、抗体が数分程度の短時間で細胞内に高効率で移行することを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
化学修飾した抗体とL17E等の細胞内導入ペプチドの多量体や架橋体がコアセルベートを形成し、高効率で細胞内に抗体を移送出来ることは、従来の概念では考えられなかった画期的な現象である。この移送を可能とするペプチドの物性や細胞側の要因を探ることで、抗体に限らず細胞内への導入が困難な種々の医薬品に適用可能な新しい細胞内送達法が開発への展開が期待される。
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