研究課題/領域番号 |
21H04819
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分52:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
安友 康二 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (30333511)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
41,860千円 (直接経費: 32,200千円、間接経費: 9,660千円)
2024年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2023年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2022年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
2021年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
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キーワード | 肺線維症 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性炎症性疾患は難治性で慢性の経過を辿ることから、その病態を解明し、疾患特異的な治療法を開発することは急務の課題である。特に組織の線維化を来す炎症性疾患は不可逆性の病変をもたらしうることから、その早期診断法および治療薬の開発が求められている。最近の研究から、家族性肺線維症の原因遺伝子としてSFTPA1変異を同定することに成功した。同じ変異を持つSftpa1-KIマウスを用いた研究により、肺線維症の発症に関わる鍵となる細胞あるいは分子を同定することを研究目的とする。本研究の成功は肺線維症に対する創薬標的を同定することに結びつくと期待できる。
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研究実績の概要 |
最近の研究から、家族性肺線維症の原因遺伝子としてSFTPA1変異を同定することに成功した。さらに、同変異を持つSftpa1ノックイン(Sftpa1-KI)マウスを樹立したところ、Sftpa1-KIマウスは肺線維症を自然発症し、インフルエンザウイルス感染によって急性増悪することがわかり、Sftpa1-KIマウスは特発性肺線維症(IPF)の病態を模倣できる優れた動物モデルになり得ると考えられる。本研究では、Sftpa1-KIマウスを用いたシングルセルトランスクリプトーム解析を中心とした解析により、肺線維症の発症に関わる鍵となる細胞あるいは分子を同定している。そして、マウスの研究からえられた知見をヒトサンプルを用いて検証を試みている。特に、scRNA-seqによって得られた候補分子についての遺伝子改変マウスを作成した解析を本年度は実施し、そのマウスを用いた免疫学的解析および組織学的解析を行っている段階である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Sftap1-KIマウスの肺からCD45陽性および陰性の細胞を分離してRNA-seqおよびscRNA-seqを実施した。現在その検討から、Sftpa1-KIマウスにおいて特異的に発現変動する遺伝子群を抽出する事に成功しているため、概ね順調に進展していると評価した。その遺伝子群のタンパク発現パターンについて組織学的な検証を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
Sftpa1-KIマウスにおいて特異的な遺伝子発現について、その遺伝子産物がプロテインレベルでも発現変動しているかについて検証する。同時に、その遺伝子が肺線維症においてどのような役割を持つかについても検討するために、各遺伝子の欠損マウスを作成している。各遺伝子欠損マウスとSftpa1-KIマウスを交配することによって、その遺伝子機能について検証予定である。
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