研究課題/領域番号 |
21H04829
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分54:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所) |
研究代表者 |
井上 聡 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究部長 (40251251)
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研究分担者 |
池田 和博 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (30343461)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
42,250千円 (直接経費: 32,500千円、間接経費: 9,750千円)
2023年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2022年度: 13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2021年度: 16,250千円 (直接経費: 12,500千円、間接経費: 3,750千円)
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キーワード | ミトコンドリア呼吸鎖超複合体 / FRET / エネルギー代謝 / 長寿 / 筋肉 / ミトコンドリア / 呼吸鎖複合体 / 超複合体 / 呼吸鎖超複合体 |
研究開始時の研究の概要 |
ミトコンドリアは、近年提唱された呼吸鎖超複合体を形成しながら、エネルギーを産生し、多くの細胞内代謝経路を統括する。本研究では、 Cox7rpが超複合体形成の鍵分子であることを解明した実績に基づき、超複合体における構造状態と機能の関係、制御メカニズム、疾患と寿命での役割の解明を目的に、定量評価法と小分子創薬、可視化法開発を推進する。独自のCox7rp遺伝子改変動物モデルを活用し、ヒト組織検体を用いた実証研究に発展させ、ミトコンドリア超複合体が標的臓器への作用を介して長寿シグナルに与える役割と、新たな疾患メカニズムを明らかにし、その制御に基づく新規治療法開発への応用を図る。
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研究実績の概要 |
超高解像度顕微鏡(STED顕微鏡)と細胞イメージアナライザーを用いてCox7rp依存的超複合体の可視化・定量化解析法の開発に成功した。また、高感度質量分析を用いたCox7rp依存 的超複合体の相互作用分子群(超複合体アセンブリファクター)の解析を進めた。とくに、複合的ミトコンドリア機能アッセイを進め、ケミカルスクリーニング (HTS)による解析を行い、ミトコンドリア超複合体の構造的・構成的解析とその応用が進んだ。Cox7rpの遺伝子改変マウスの臓器と臓器由来の細胞を用いた疾患分子病態解析を、筋肉、脂肪組織、肝臓等を用いて行うとともに、ヒト由来培養細胞を用いて検証実験を行い、加齢変化にも着目した検討を進めた。一連の検討から、診断・治療法 の開発に応用する方向性を探っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度に引き続き、実験も順調に進み成果があがり、外部発表としてはシンポジウム等の数多くの学会発表を行った。原著論文としてNature Communication誌をはじめとした原著論文と総説論文の出版も進み、国際特許出願を行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
ミトコンドリアは、最近注目されている呼吸鎖超複合体を形成して、エネルギーを産生し、細胞内代謝経路を統括する。本研究では、 Cox7rpが呼吸鎖超複合体形 成の鍵分子であることを解明した実績に基づき、超複合体における構造状態と機能の関係、制御メカニズム、疾患と寿命での役割の解明を目的に、定量評価法と 小分子創薬、可視化法開発を推進していく。オリジナルのCox7rp遺伝子改変動物モデルとヒト組織検体を用いて、ミトコンドリア超複合体が標 的臓器への作用を介して長寿シグナルに与える役割と、新たな疾患メカニズムを明らかにしていく。そして、その制御に基づく新規治療法開発への応用を図る。研究は順調に進んでおり、主要研究項目の一つであるミトコンドリア呼吸鎖超複合体の可視化・定量化についてはその成果を、Nature Communication誌に発表することができ、ネットニュースなどでの反響も大きかった。今後これらの研究をさらに展開していく。
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