研究課題/領域番号 |
21H04835
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分56:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
冨永 悌二 東北大学, 大学病院, 教授 (00217548)
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研究分担者 |
藤村 幹 北海道大学, 医学研究院, 教授 (00361098)
Rashad Sherif 東北大学, 医工学研究科, 准教授 (00824088)
新妻 邦泰 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10643330)
森戸 大介 昭和大学, 医学部, 講師 (20514251)
下田 由輝 東北大学, 大学病院, 助教 (30815444)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
42,250千円 (直接経費: 32,500千円、間接経費: 9,750千円)
2023年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2022年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2021年度: 15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
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キーワード | もやもや病 / RNF213 / 血流 / 内皮細胞 / 数値流体力学 |
研究開始時の研究の概要 |
もやもや病は両側内頚動脈終末部が進行性に狭窄・閉塞し、付近に異常血管網の発達を認める原因不明の疾患であり、病態解明と新規治療開発が求められているが、未だ決定的な知見はない。最近我々は血流と血管内皮の相互作用に関する新知見を見出し、もやもや病の病態解明への応用を着想した。本研究の目的は、今までに明らかではなかった血流と血管内皮細胞の相互作用という切り口から、もやもや病の病因・病態を解明することである。本研究が達成された暁には、治療法のない重症もやもや病の治療法開発や、成人もやもや病の手術を回避する形での新たな治療法開発につながり、患者のQOL向上や医療費削減がもたらされ、社会的波及効果も大きい。
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研究成果の概要 |
もやもや病は、本邦で発見された、両側内頚動脈終末部が進行性に狭窄・閉塞し、付近に異常血管網の発達を認める原因不明の疾患である。本研究の目的は、未だ不明であるもやもや病発症・進行のメカニズムを、血流と血管内皮の相互作用の観点から解明し、新規治療法の開発への足掛かりとすることである。数値流体力学的解析、流体培養を用いた解析、免疫学的解析、バイオマーカー探索、RNF213機能に関する解析の要素研究を展開した。結果として、RNF213遺伝子は血流によるShear stress依存的に変化し、白血球接着・遊走などにから炎症に関与することが示され、血流と血管内皮の相互作用が病態に関与することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
未だ原因が不明、かつ若年者の脳卒中に関連するもやもや病の病態に、血流と血管壁の細胞の間の相互作用がかかわることを本研究で示しました。その結果として、様々な遺伝子産物や白血球の反応が変化することも示されました。また、血液中のデスモシンという物質が、もやもや病の進行に関係することなども示されました。本研究結果をさらに発展することで、もやもや病の新規治療薬の開発などにつながる可能性が示唆されました。
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