研究課題/領域番号 |
21H04842
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分57:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
窪木 拓男 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (00225195)
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研究分担者 |
大野 充昭 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (60613156)
宝田 剛志 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30377428)
王 紫儀 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (71000113)
辻 孝 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (50339131)
渡辺 亮 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (60506765)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2024年度)
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配分額 *注記 |
42,510千円 (直接経費: 32,700千円、間接経費: 9,810千円)
2024年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2023年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2022年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2021年度: 18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
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キーワード | 再生 / 歯 / scRNA-seq / バイオインフォマティクス / トランスクリプトーム / iPS干渉 / 歯胚 / spatial RNA-seq |
研究開始時の研究の概要 |
本申請研究では,「臓器としての歯の再生」を最終目的に,1細胞レベルでのRNA発現解析に加えて,時空間情報を加味した遺伝子発現解析法を駆使し,歯胚発生における1細胞レベル時空間的トランスクリプトームMapを構築する.そして,これらのデータベースをもとに,iPS干渉法を用いて上皮陥入部位の歯原性上皮・間葉細胞を特徴付けているマスター転写因子を同定し,歯原性上皮・間葉細胞の誘導方法を開発する.そして,器官原基法により,非歯原性細胞から,生理的機能を有した臓器としての歯を世界で初めて再生することを試みる.
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研究実績の概要 |
本申請研究では,「臓器としての歯の再生」を最終目的に,1細胞レベルでのRNA発現解析(single cell RNA-Seq)に加えて,時空間情報を加味 した遺伝子発現解析法(spatial RNA-Seq)を駆使し,歯胚発生における1細胞レベル時空間的トランスクリプトームMapを構築する.そして,これらのデータベースをもとに,iPS干渉法を用いて上皮陥入部位の歯原性上皮・間葉細胞を特徴付けているマスター転写因子を信頼性高く同定し,真に上皮間葉相互作用を引き起こす能力がある歯原性上皮・間葉細胞の誘導方法を開発する事を目的としている. 2022年度は,2021年度に引き続き,歯胚発生における1細胞レベル時空間特異的トランスクリプトームMapの構築を試みた.具体的には,マウスE10.5,E11 .5,E12.5 ,E14.5,E18.5の歯胚を摘出し,酵素処理にて約1万細胞の単一細胞を得て,Single cell RNA-Seq (scRNA-Seq)解析を行った.また,メッシュ状に位置情報となるインデックス配列が付加されたスライドガラスに,E10.5,E11.5,E12.5,E14.5,E16.5の歯胚を含むマウス頭部前頭断の凍結切片を貼り付け,HE染色を行い,組織学的情報を取得した.そして,スライド上でmRNAを単離,位置情報のインデックス配列が付加されたcDNAを合成し,ライブラリー作製後にシークエンスを行った.またシークエンスデータのインデックス情報から,二次元空間での遺伝子発現情報を構築し,遺伝子発現Mapを構築した (Spatial RNA-seq).そして,scRNA-seqのデータとSpatial RNA-seqのデータを統合し,1細胞レベル時空間的トランスクリプトーム解析を行った.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
歯胚を経時的に回収し,scRNA-seqのデータとSpatial RNA-seqのデータを既に取得しており,また,解析をすでに実施しており,概ね順調に進展していると考える.
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今後の研究の推進方策 |
来年度は,昨年度行ったscRNA-seqのデータとSpatial RNA-seqのデータを基盤に,歯胚発生初期において重要な上皮系および間葉系の転写因子を抽出する.また,分化経路予測解析や,Ligand and Receptor assayなどを駆使し,上流の調節因子の探索を行う.さらに,上記の実験で抽出された転写因子に関して,iPS細胞樹立技術およびゲノム編集技術を併用し,歯原性上皮・間葉細胞のマスター転写因子の同定を試みる.
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