研究課題/領域番号 |
21H04857
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分59:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
永富 良一 東北大学, 医工学研究科, 教授 (20208028)
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研究分担者 |
神崎 展 東北大学, 医工学研究科, 教授 (10272262)
村山 和隆 東北大学, 医工学研究科, 准教授 (40400452)
鈴木 直輝 東北大学, 大学病院, 助教 (70451599)
長名 シオン 国士舘大学, 体育学部, 講師 (60868131)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
42,250千円 (直接経費: 32,500千円、間接経費: 9,750千円)
2023年度: 13,390千円 (直接経費: 10,300千円、間接経費: 3,090千円)
2022年度: 13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2021年度: 15,210千円 (直接経費: 11,700千円、間接経費: 3,510千円)
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キーワード | 骨格筋 / タンパク分解 / アミノペプチダーゼ / 分化 / オリゴペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らはこれまで骨格筋細胞内のタンパク質分解経路を遮断すると骨格筋の著しい萎縮が起きることから、タンパク質分解プロセスが骨格筋の維持に不可欠であることを明らかにしてきた。分解産物の新たなタンパク合成へのリサイクルは認められなかったことから、タンパク質分解産物であるオリゴペプチド処理を担うアミノペプチダーゼに着目した結果、アミノペプチダーゼ群に筋芽細胞の細胞周期・分化制御など多彩な生理的機能が存在する可能性を見出した。本研究は骨格筋の量や質の維持に対するプロテアソーム・アミノペプチダーゼ系によるタンパク質分解経路の寄与の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
骨格筋量維持・増加に不可欠な筋衛星細胞は代謝的に不活発だが、蛋白質分解を行うプロテアソーム機能を阻害すると細胞死によって失われる。活性化衛星細胞が筋芽細胞として増殖する時にもプロテアソーム阻害は細胞周期や分化に影響する。本研究はプロテアソーム分解産物オリゴペプチドの細胞内処理を行う種々のアミノペプチダーゼに細胞周期や筋分化における形態形成に重要な役割があることを明らかにした。特にロイシンアミノペプチダーゼ阻害が筋芽細胞分化を開始させることが明らかになり、欠失マウスでは個体の成長への影響があることを突き止めた。骨格筋にとって蛋白分解も合成同様に重要であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
物質やエネルギーの代謝には必ず合成と分解があるように骨格筋組織にも合成と分解がある。骨格筋量維持・増量に蛋白質合成の重要性が着目されてきたが、分解相も同様に重要である。しかし分解後の分解産物の運命についてはほとんど明らかになっていなかった。本研究では骨格筋の成長に重要な筋芽細胞において蛋白分解産物であるオリゴペプチドの処理に種々のアミノペプチダーゼが関与すること、またそれぞれを欠失させると筋芽細胞の増殖・分化して筋細胞として構造を形成する過程に大きく影響することが明らかになった。骨格筋にとって蛋白質合成は重要であるが、蛋白質分解が健全に行われることもそれ以上に重要であることを明らかにした。
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