配分額 *注記 |
41,470千円 (直接経費: 31,900千円、間接経費: 9,570千円)
2022年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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研究実績の概要 |
量子情報処理については, 最も基本的な技術の一つである量子状態推定における必要サンプル数の理論的解析を行った. また量子特異値変換と呼ばれる量子アルゴリズムの汎用的構成技術における量子優位性を厳密に証明することに成功した. 量子通信プロトコルについては, 剰余ゼロ和計算を行う検証可能量子秘密計算プロトコルを構成し, その安全性を証明した. 多者間の量子通信計算量モデルにおいて, 量子プロトコルの性能を解析する新しい手法を提案し、構造のある関数(対称関数など)に対して既存のプロトコルの最適性を証明した. またネットワーク上の分散検証の枠組みにおいて, 検証を行うネットワークが量子ネットワークであり, 検証に使用される証拠が量子状態であるような量子分散検証モデルに対して, 古典に対する優位性や, モデルの簡素化に関する新しい成果を得ることができた. さらに解くべき問題も従来の古典的な問題だけでなく, 量子特有の問題を定式化し, その問題に対する量子分散検証プロトコルを構築した. 暗号理論については, ゲーム理論的な観点から臆病攻撃者という合理的な攻撃者モデルを導入し, 完全秘匿メッセージ伝達プロトコルの実現可能性を示した. 特に, 従来モデルで達成不可能な効率が臆病攻撃者に対する安全性では実現できることを示した. ブロードキャストプロトコルでも, 従来モデルで不可能な効率をゲーム理論的安全性において達成した. さらに量子攻撃に耐える情報理論的安全性を持つ秘密計算において, ネットワーク形態が鎖構造・木構造に制限されたモデルでの効率の良いプロトコルの構成に成功した. 暗号通貨の基盤技術であるプルーフ・オブ・ワークについて, 計算困難問題に基づく枠組みとその構成を提案した. 既存のハッシュ関数に基づく方式に比べ, 消費電力を削減し, 専用ハードウェアの影響を軽減するプルーフ・オブ・ワークを実現することができた.
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