研究課題/領域番号 |
21H04892
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
中区分61:人間情報学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
武田 一哉 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (20273295)
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研究分担者 |
藤井 慶輔 名古屋大学, 情報学研究科, 准教授 (70747401)
戸田 智基 名古屋大学, 情報基盤センター, 教授 (90403328)
石黒 祥生 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 准教授 (20769418)
カルバヨ アレックサンダー 岐阜大学, 工学部, 准教授 (30636824)
宮島 千代美 大同大学, 情報学部, 教授 (90335092)
大谷 健登 名古屋大学, 情報学研究科, 特任助教 (40869286)
筒井 和詩 名古屋大学, 情報学研究科, 特任助教 (30898458)
竹内 栄二朗 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任准教授 (00509680)
丁 明 名古屋大学, 未来社会創造機構, 特任准教授 (40585840)
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研究期間 (年度) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
41,210千円 (直接経費: 31,700千円、間接経費: 9,510千円)
2023年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
2022年度: 14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
2021年度: 11,830千円 (直接経費: 9,100千円、間接経費: 2,730千円)
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キーワード | 機械学習 / 自動運転 / 音声コミュニケーション / インタラクション / スポーツ |
研究開始時の研究の概要 |
自動運転のように、実世界で人間と環境が相互作用する実世界インタラクションを予測・制御する方法論が求められている。深層学習の活用に期待が集まっているが、根拠に基づくモデル化の困難さ、場合を尽くしたデータ収集の困難さなどから、未だ機械学習で実環境の人間行動を再現することは容易ではない。研究は応用領域毎に進められ多様な知見が蓄積されているが、この問題構造は共通している。本研究の目的は、原理や因果を陽にモデルに組み入れる方法で、運転・スポーツ・音声に関する実世界インタラクションが予測・制御可能なことを横断的・実証的に確認し、実世界インタラクションの複数領域における共通構造を明らかにすることである。
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研究実績の概要 |
当該年度は、主に3つのアプローチによる研究を行った。(1)各ドメインでのインタラクションを機械学習ベース、ルールベース、あるいはそれらを組み合わせた予測技術、(2)インタラクションの制御に関して介入効果を推定する方法、(3)強化学習を用いた制御・評価方法に関する研究を行った。国際連携においては、米国を中心とした11大学と共同研究を行い、自動運転に関する国際ワークショップを開催した。 (1)について、運転に関しては例えば、運転者の個別の運転特性を考慮した車線変更に関する研究(Bao et al. 2022, IEEE Access)や、遮蔽を考慮した視認性最大化のための能動的な位置調整を用いた運動計画の研究(Narksri et al. 2022, IEEE Access)を出版した。スポーツにおいては、サッカーにおける軌道予測に基づいた選手評価の研究が発表された(Teranishi et al. 2022, ECML-PKDD workshop)。音声情報処理においては、音声の特徴を加味した準周期波形モデリングのための時系列単位の最適化に関する論文が発表された(Chen & Toda, 2022, APSIPA)。(2)について、運転に関しては、自動運転シミュレータにおける経時的介入結果の推定手法に関する研究が発表された(Fujii et al. 2022, SIGSPATIAL, Best poster award) 。さらに、動物の群れモデルへの介入、集団スポーツのプレーなど、領域横断的なシナリオに拡張した研究は、現在国際雑誌に投稿中である。(3)については、追跡-逃避(Tsutsui et al. 2022, ICIP workshop)やバドミントン(Ding et al, 2022, IEEE Access)において強化学習を用いた行動制御・評価に関する研究が発表された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
成果として、研究実績にあるように様々なドメインに関する実世界インタラクションの予測・制御に関する技術を開発したため。特に、(1)実世界インタラクションを機械学習ベース、ルールベース、あるいはそれらを組み合わせた方法にて予測する技術が、複数領域について、複数の学術論文が出版されたため、順調に進展していると言える。(2)インタラクションの制御に関して介入効果を推定する方法についても、複数領域に適用可能な方法が開発され国際会議に採択された。さらに(3)強化学習を用いた制御・評価する方法について新たに開発し、学術論文が採択されたため、研究が順調に進展していると言える。
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今後の研究の推進方策 |
研究については、昨年度に引き続き、(1)様々なドメインでの実世界インタラクションを機械学習ベース、ルールベース、あるいはそれらを組み合わせた予測技術、(2)インタラクションの制御に関して人間が介入する方法や、介入効果を推定する技術、(3)強化学習により制御方策を自動決定する方法を実装・評価する研究について進める。また、当該の分野横断的な研究テーマに関して、専門書の執筆準備を進める。国際連携については、引き続き海外の大学のインターンを受け入れたり、セミナー・ワークショップを開催するとともに、代表・分担者の研究室の大学院生の海外派遣も支援する。
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